安全週記
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2018年12月22日記(札幌爆発事故)
 札幌の不動産仲介会社での爆発事故に多くの人が驚きました。
 最初は使用済のスプレー缶に穴を開けていたと報道があったが、使用済
のスプレー缶を100本、200本開けたところであれほどの爆発威力があると
は思えなかったのですが、数日経って未使用のスプレー缶を120本放出し
たと聞いてさらに驚きました。
 店長はスプレー缶が可燃性とは知らなかったと報道され、多くの人が驚
いたでしょう。今年の夏には冷却スプレーを服の中に吹き付け、タバコを
吸って大火傷したという報道もあるし、カセットコンロの爆発も何度も発
生しています。
 知らなかったでは済まされない事故ですが、職場でスプレー缶には引火
や爆発の危険があることを教えたことがありますか?
 「そんなことは子供でも知っている」と考えて教えることは無いのでは
ありませんか。
 店長の「知らなかった」発言は、噴射中は危険だが、噴射が終わったら
危険性は無いと思ったかもしれません。LPG(液化石油ガス)等が含ま
れているものは床面にガスが滞留しますので、コンセント等の微小な火花
でも爆発する危険性があります。
 1本が1000円程度する消臭スプレーを120本(12万円相当)を一度に放出
することは会社ではあり得ないと思うでしょうが、箱などの囲まれたとこ
ろでペイントスプレーを塗布すると爆発・発火の危険もあります。
 今年4月28日には、奈良県にあるドン・キホーテで屋外の陳列棚に置い
ていた殺虫剤のスプレー缶が爆発してお客様がケガをしたこともありまし
た。
 今回の事故を対岸の火事と考えずに、保管場所、作業環境などを検証し
てください。

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 来年2月から墜落制止用器具(フルハーネス)の施行が始まります。フ
ルハーネスを使用した高所での作業では特別教育が義務付けられておりま
す。各地で特別教育の開催がありますが、7人以上であれば、講習会に受
講するより、講師を呼んだ方が安くなるかもしれません。弊社では出張講
習型のフルハーネス特別教育を実施しています。お気軽にご相談ください
                        ご安全に!


2018年12月15日記(あおり運転)
 東名高速道路でのあおり運転により停車させられ、別のトラックに追突
されて死亡した事故の裁判があり、懲役18年の判決が出ました。この事故
後、ドライブレコーダーが品薄になるほど多くの関心を集めました。
 さて、ドライブレコーダーといえば自動車に付けるのが主ですが、フォ
ークリフトに付けるドライブレコーダーを紹介します。
 メーカー:株式会社ユピテル
 https://www.yupiteru.co.jp/products/biz_dr/fdr-810/
 私は仕事で多くの企業を訪問させていただいていますが、フォークリフ
トのボディに傷が付いていたり、建物にフォークリフト激突の跡を多く見
てきました。物損だけでケガ人が発生していないので、何も検証せず、再
発防止も図られていないのではないでしょうか。誰も被害にあってなけれ
ばいいという問題ではありません。激突するということは、操作ミスだけ
でなく、周囲の確認不足が主な原因でしょう。確認不足ということは、人
が居れば大きな災害になるので、しっかりと原因究明して対策につなげて
いかなければなりません。
 フォークリフト運転では後方三方向確認を指差し呼称で行うように指導
しているでしょうが、実際に実行しているのかは運転者本人に任せている
のが実態ではないでしょうか。フォークリフト用ドライブレコーダーは、
後進の時に後方確認をしているかが映像に残るので、安全意識向上に役立
つでしょう。またフォークリフトや建物に破損があれば誰がどのような運
転でぶつけたか確認でき、対策につながるでしょう。

                        ご安全に!

2018年12月1日記(ホームセンターコーナン火災)
 11月28日朝7時、大阪府吹田市のホームセンターコーナン千里山田店か
ら火災が発生し、周辺住民が避難するほどの火災になり、約10時間燃えて
全焼しました。幸い、開店時間前で社員もお客様もおらず、ケガ人はいま
せんでした。無人の店舗内で何があったのでしょうか。
 原因と考えられているのはボタン電池でした。
 電池から出火というと、モバイルバッテリーとかスマホのバッテリーな
どのリチウムイオン電池から出火する報道もあるのですが、ボタン電池も
火災の危険があります。「あんな小さい物が?」と思うかもしれませんが、
従来の乾電池と大きく異なるのは、ボタン電池の表面のほとんどが電極な
のです。乾電池は小さなでっぱりがあるプラス極と反対側の平らなマイナ
ス極で、円筒部分は絶縁ですが、ボタン電池は、メーカー名や品番などが
刻印されているプラス極と、その反対側のマイナス極で構成されており、
周囲もプラス極です。したがって、ボタン電池本体のほぼ全体が電極なの
で、ショート(短絡)の危険性が高まります。
 「電池がショートしたぐらいで?」と思うかもしれませんが、乾電池と
違ってボタン電池は薄く平たいので、直列状態(プラス極・マイナス極が
連続でつながる)になりやすいのです。乾電池は無造作に置いても、円筒
形なので直列になりにくいのです。乾電池の電極を絶縁テープなどを貼ら
ずにまとめて廃棄しても火災になりにくいのですが(出火の可能性はあり
ます)、ボタン電池はショート、発火の可能性が高いのです。
 今回の火災事故はどこの会社でも一般家庭でも発生する可能性がありま
す。
 素手で触っても何も感じないボタン電池でも複数が重なると出火の可能
性があるということを是非覚えておいてください。
 ボタン電池は火災以外にも誤飲による危険があり、特に幼児が誤って飲
み込むと危険です。幼児が誤ってボタン電池を飲み込むと、マイナス側の
面(メーカー名・品番の無い方)が胃や腸に触れると、ボタン電池の周囲
のプラス電極も一緒に触れるのです。電流は小さくても通電時間が長くな
ると胃や腸の表面は壊死してしまいます。
 廃棄の際には1個づつ(電極に絶縁テープ(セロテープも可)等を貼っ
て)所定の場所に廃棄してください。

                        ご安全に!

2018年11月24日記(タイヤ脱落事故)
 TBSの報道番組「あさチャン」を見ていたら、「タイヤ脱落事故が急
増」と紹介がありました。大型車のタイヤ脱落事故の発生件数が2011年の
11件から2017年の67件と6倍以上にもなっており、その8割は11月から3月
に発生しているということです。
 タイヤの脱落事故の主な原因は、ボルトのゆるみ・締め忘れによるもの
です。その原因として、整備士が少なくなり、整備不良につながっていま
す。また冬に多い原因としては冬用タイヤへの交換が増えるためと考えら
れています。
 そして、脱落の箇所は左後輪に集中しています。左後輪に集中する原因
として、左側走行にあるということです。理由は右折でハンドルをフルに
切ることはあまりないが、左折の場合は、ハンドルをフルに切って曲がる
ことが多いということです。

 
2018年11月24日記(外国人労働者の死亡災害)
 労災によって死亡した外国人労働者が去年までの10年間で125人に上っ
ていることが明らかになりました。日本語が十分話せなく、教育不足が原
因にあるかもしれません。仕事を教えて、その作業を見て、指導した通り
にできているか確認はするのでしょうが、リスクを十分理解していなけれ
ば小さなミスから大きな事故につながる可能性があります。
 職場で実施しているリスクアセスメントでは危険性の理解度が少ない場
合というのも評価するようにしてください。

                        ご安全に!

2018年11月17日記(パワハラ)
 11月16日の報道に「職場でのパワーハラスメント(パワハラ)を防ぐた
め、厚生労働省は企業に対し、防止策に取り組むことを法律で義務づける
方針を固めた」とありました。
 私は昔、大きな失敗をしてみんなの前でこっぴどく叱られ、悔しくて、
情けなくて泣きました。あれはパワハラでしょうか? でも、あの時、も
し、「失敗は誰にでもある。次からよく確認して行動しなさい」と言われ
ていたら今の私はなかったかもしれません。今思えば、あの部長の真剣な
叱りが私を育ててくれたとも言えます。
 必要な指導とパワハラの境目は難しいでしょう。法律ですからボーダー
ラインが焦点になるかもしれませんが、難しい問題です。
 今、私はテレビ東京系のドラマ「ハラスメントゲーム」でハラスメント
を勉強しています。とても面白く勉強になります。毎回ハラスメントのテ
ーマが変わっており、1話目はパワハラ、2話はセクハラ、3話はパタハラ
(パタニティハラスメント)、4話はモラハラ(モラルハラスメント)、
5話はアルハラ(アルコールハラスメント)、6話はリスハラ(リストラハ
ラスメント)と様々なテーマで構成されています。
 主人公のコンプライアンス室長役の唐沢寿明がハラスメントをした人を
罰するのではなく、ハラスメントが生まれた背景(要因)を追及して、見
事解決するのです。ハラスメントを理解するためには参考になるドラマだ
と思います。


2018年11月17日記(コンビニワープ)
 先日、MBSの朝ちゃんで、あおり運転など危険な運転が報道されまし
たが、その中でコンビニワープという危険な運転を知りました。誰しも、
信号待ちは嫌なものですが、このコンビニワープというのは、赤信号にな
ったら、交差点にあるコンビニの駐車場を利用してショートカットして走
行するのです。映像では車道と同じぐらいの速度で駐車場を横切るのです
からとても危険です。コンビニの駐車場に車を止める時は、無謀な運転者
にご注意ください。


2018年11月17日記(アルコール検査器)
 全日空や日本航空で飲酒トラブルが問題になっていますが、アルコール
検査器にも問題があるように感じます。アルコール検査器はアルコールを
検知すれば表示されますが、息を吹きかけた振りをして息を吹きかけてい
なければアルコールは検出されませんので“OK”と表示されるでしょう。
規定量の吹き込みがなければ“エラー”と表示されるものでなければ正し
い検査はできません。
 乗務開始前12時間は飲酒禁止などのルールがあるようですが、体格な
どの個人差や体調、飲む量、種類などが違うと当然結果が異なります。
 仕事で運転をする人は出発前にアルコール検査を義務付けている会社も
ありますが、家から出勤する前には検査していないでしょう。朝の通勤時
間帯には酒帯運転のドライバーも相当な数がいるかもしれません。
 車通勤の方、業務で運転する方は飲酒量に気を付けましょう。酒帯運転
で事故を起こした場合、自動車保険での補償はできません。飲酒(酒帯)
で事故を起こすと、すべての財産を投げ出しても賠償責任が果たせない場
合もあるでしょう。運転は自分と家族の生活がかかっていることを忘れな
いでください。

                        ご安全に!

2018年11月11日記(電動車いす 踏切事故多発)
 電動車いすが踏切内で立ち往生し、高齢者が電車にはねられて死亡する
事故が急増しています。過去10年間で4人だった死者が今年だけで5人に上
ります。立ち往生する原因は発表されていないが、多くは車輪が踏切内の
溝に挟まったりしたものだと考えられます。
 踏切内での事故について鉄道事業者に過失があるとは報道されていませ
ん。また、電動車いすではなくても、高齢者が踏切内の凸凹に足を取られ
て転倒し、動けなくなったまま轢かれるという事故も多発しています。
 今後、高齢者の増加し、踏切内の事故が増えてくると考えられます。こ
のままで良いのでしょうか。鉄道事業者の運転手は「急ブレーキをかけた
けど間に合わなかった」と言います。昔の遅い列車と違って、今の電車は
スピードが出るので、視界が悪いところでは間に合うはずがありません。
私の住んでいる近くの踏切では踏切の直前にカーブがあるので、運転手が
目視で発見してもブレーキは間に合いません。
 この種の災害は過去から何十・何百と繰り返されています。鉄道事業者
に対策を求めたいと思います。
 対策としては、人感センサーを付けることや監視カメラが考えられるで
しょう。しかし、人感センサーは感度の不具合が考えられますし、仮に監
視カメラを全ての踏切に付けても、それを監視する人が膨大になります。
しかし、AI技術はそれらを解決するのではないでしょうか。人などが踏
切内に取り残される警告を慣らし、運転手に非常停止を指令することも可
能です。
 AI技術が発展すると産業現場での災害も減るでしょう。カメラで人の
動作を分析し、作業マニュアルにない行動をとると、警告を鳴らすことも
可能になるでしょう。フォークリフトに搭載すれば、人との接触事故も無
くなるかもしれません。AI技術が発達すれば、安全コンサルタントの仕
事が無くなるかもしれませんが、災害が無くなるならそれでいいと思いま
す。

                        ご安全に!

2018年11月3日記(台湾脱線事故2)
 先週、台湾の脱線事故について、運転手がATP(自動列車防護装置)
を勝手に切ることができることが問題だと書きましたが、その後、車両の
設計ミスがあり、ATPを切ったことが自動的に指令センターに連絡が入
る機能を持ちながら、配線の接続にミスがあり、指令センターに通報され
ないことが明らかになりました。
 この設計ミスが事故の直接原因とはなりませんが、大きな問題です。
 しかし、設計ミスでなくても、電気系統のトラブルで指令センターに連
絡が入らない可能性もあります。このような重要な情報は切れたことを伝
えるのではなく、つながっていることを伝えるフェールセーフシステムが
必要です。切れたことを伝えるシステムであれば、その信号が届かなかっ
た時には指令センターはATPがONだと誤認識してしまいます。ONの
状態を伝えるシステムであれば、その情報が無ければ異常が発生したと認
識することができ、信頼性が高まります。


2018年11月3日記(ハロウィンとは?)
 ハロウィンとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合い
のある行事ということですが、先週の異常な盛り上がりは私には理解でき
ません。この数年で盛り上がりは加速し、先日には渋谷で軽トラックを倒
すなど暴動のようなことがおこりました。
 ハロウィンというより「コスプレ大騒ぎ祭り」のようです。翌日には周
辺の方々が膨大な量のゴミを集めていました。サッカーのワールドカップ
では日本サポーターの応援席にはゴミが一つもないと世界から称賛されま
したが、残念ながらワールドカップ以外ではゴミの山ができるようです。
 なぜ、ワールドカップではきれいにできるが、それ以外はできないので
しょうか。理由はいろいろあるでしょうが、私は“褒められた”ことが、
大きな要因だと思います。「日本のサポーターはスゴイ」と言われると気
持ちがいい。そこに一体感、満足感を感じるので継続できるのでしょう。
 職場でも同じではないでしょうか。「清掃、清掃」と押し付けるのでは
なく、きれいなところを褒めて、それが広がるようにしていくことがきれ
いな職場づくりにつながると思います。

                        ご安全に!

2018年10月27日記(台湾脱線事故)
 10月21日、台湾北東部特急列車の脱線事故が発生し、乗客18名が死亡し
215名が負傷しました。制限速度を大きく超えた状態でカーブに差し掛か
り、脱線しました。2005年のJR福知山線脱線事故を思い出します。
 福知山線との事故の違いは、ATP(自動列車防護装置)があったにも
かかわらず事故が発生したことです。福知山線の事故の時には、未設置で
した。台湾の事故ではATPを運転手がOFFにしたことが問題です。運
転手の判断なのか、指令センターとの意思疎通の不備で切ったのかはよく
判りませんがATPを切っていなければ防げたのかもしれません。
 疑問に感じるのは、常時有効にしなければならないものなのに、なぜ有
効・無効の切替えスイッチが付いているのでしょうか。国内の車両を見る
と切替えスイッチがありましたが、触れた程度では切れないようにカバー
が付けられていました。
 人は「運転中は常にONにしなさい」と言われると、その通り守るので
すが、想定外の状況におかれ、対応を迫られると、OFFにすることが考
えられます。
 以前のJRでは何かで遅れた場合、「〇〇のため、現在5分遅れで運行
しています。回復運転に努めますのでご了承ください」とアナウンスがあ
りましたが最近は“回復運転”というアナウンスはなくなったように感じ
ます。
 どんなに高性能な安全装置があってもそれが無効であればまったく意味
がありません。なぜそのような安全性を左右する重要なスイッチが運転席
にあるのでしょうか。おそらく、検知装置が故障して走れなくなった場合
に無効にするのでしょうが、不安を感じます。
 JRの脱線事故や台車破損事故から、「安全運転が最優先」であり、走
行に支障があればすぐに停車することを義務付けています。
 ATPの切断行為は、これから制限速度を超えて走りますよと宣言して
いるようなものです。
 ちなみに、私は極力先頭車両などには乗らないようにしています。
今回の事故も福知山線の事故も先頭車両のダメージが大きいのです。安全
最優先という考え方は、複数の手段・方法があれば、安全な方を実行しま
しょう。というものです。

                        ご安全に!

2018年10月20日記(新幹線風圧体感教育)
 JR西日本では新幹線のトンネル内の通路に社員を座らせ、時速300Km
の通過を間近で体感させる研修を行っており、国土交通相が安全性の確保
や必要性について問題があると発言したことから見直しを検討すると報道
がありました。
 体感教育は危険性の認識を高めるために必要なものではあるが、リスク
のある体感教育はするべきではありません。もし、体感訓練中に部品等が
落下した場合には致命傷になるかもしれません。
 現在では多くの会社で体感装置を自作または購入して実施していますが
その体感教育でケガをさせてはいけません。実施については、あらゆる面
からリスクを検証してください。

2018年10月20日記(免震・制振ダンパー)
 KYB㈱及びカヤバシステムマシナリー㈱より、同社が製造した大臣認定
等の内容に適合しない免震・制振オイルダンパーが設置されている報道に
は驚きました。
 性能基準に合わない製品は分解・再調整するには5時間ほどかかるため
に納期に間に合わせるように係数を掛けてデータを書き換えていたという
ことでした。
 同種の不正として2015年に発覚した東洋ゴム工業の免震ゴムデータ改ざ
んがあり、全数の交換作業が行われていることを知らないはずはありませ
ん。
 問題となっている製品は1万本以上とも言われており、この交換作業は
容易ではありません。大型の製品はエレベーターでの搬出・搬入もできな
いでしょう。入居者は一時的に移転する必要もでてくるでしょう。
 データ改ざん事件は自動車メーカー、鉄鋼メーカーなど多数発生してい
ます。
 昔、私が車の改造に凝っていたとき「KYB」のオイルダンパーは一流
品の代名詞でした。とても残念です。

                        ご安全に!

2018年10月13日記(動物園で飼育員が死亡)
 10月9日、鹿児島市にある平川動物公園のホワイトタイガーに襲われて
飼育員の男性が死亡しました。その日の夕方にホワイトタイガーを展示用
の檻から寝室の檻へ移す時でした。最初は鍵の掛け忘れ?と思って調べて
みると、特殊な構造になっており、飼育員は2階から檻の柵を開閉するよ
うになっています。
 下記参照ください。(朝日新聞)
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181010-00000017-asahi-soci
 ホワイトタイガーの寝室の構造を見ると、上の階から檻の柵を開閉する
ので、飼育員とホワイトタイガーが接触する可能性がありません。この構
造であれば、一人でも安全にトラを誘導することができ、危険な行為では
ありません。動物園の会見でも語られた「トラと鉢合わせはあり得ない」
となります。柵は持ち上げると通路が開く構造なので重力で柵は常に閉鎖
状態になりますから、閉め忘れということはありません。トラ自身が柵を
持ち上げて通路を移動して飼育員を襲ったとは考えにくいです。
 しかし、現実には飼育員が死亡しています。これはトラを寝室に移動さ
せる作業以外の作業が行われたとしか考えられません。
 私の推測では、トラの状態に異変を感じ、檻の中に入ったのだと考えま
す。もし、そうであれば、異変を感じたにも関わらず、単独で予定外の作
業をしたことが事故の原因だと考えます。


2018年10月13日記(豊洲市場のターレ)
 豊洲市場が開場しました。その中で“ターレ”と呼ばれる小型の構内運
搬車(一般にはターレットと呼んでいると思います)が報道番組で紹介さ
れていました。このターレは労働安全衛生規則では車両系荷役運搬機械に
該当します。車両系荷役運搬機械を使って作業する場合は、作業計画を作
成し(労働安全衛生規則第151条の3)、その計画に従って作業指揮者が作
業の指揮をしなければなりません(労働安全衛生規則第151条の3)。また
歩行者等との接触のおそれがある時には、歩行者の立入を禁止しなければ
なりません(労働安全衛生規則第151条の7)。豊洲市場では歩行者とター
レの通行帯は区分されていません。なお、立入を禁止できない場合には誘
導者を配備しなければなりませんが、そのような誘導者はテレビでは確認
できませんでした。また、ターレの荷台に人を乗せて走行しているところ
も放映されましたが、これも労働安全衛生規則第151条の14で禁止されて
います。
 開場そうそうにターレから出火したり、ターレとターレの間に女性が挟
まれたなどの報道がありましたが、小型とはいえ車両系荷役運搬機械なの
で労働安全衛生法・規則に従った管理が必要です。

                        ご安全に!


2018年10月6日記(ロールボックスパレット災害防止)
 ロールボックスパレットとは、カゴ車・カゴ台車と呼ばれることもあり
高さが1mの小型のものから2mを超えるものまでさまざまなものがありま
す。一般の台車に比べて柵で囲まれているので1度に大量の荷物を運ぶこ
とができ、また、トラック等にそのまま載せて運ぶこともあります。しか
し、大量に荷物を積めるので、目線より高くなって、前が見えない状態に
なったり、重すぎてすぐに止められない。激突した場合には大きな災害に
なることもあります。
 これらは、陸運業や小売店、製造業など多くの業種で使われていますが、
特に使い方などを教育指導せずに使用されており、多くの災害が発生して
います。200kgから500kg、またはそれ以上に積むと、ゆっくりの速度であ
っても、激突すれば手指を骨折しますし、それが転倒して下敷きになると
致命傷にもなります。
 あなたはロールボックスパレットの正しい操作方法(使い方)を理解し
ていますか? あなたの部下は理解していますか? 簡単に扱えるような
ものであっても、使い方を本人任せにするのは、安全管理とは言えません。
どんなものであっても正しい使い方を教え、危険性を理解させ、安全に作
業させなければなりません。
 厚生労働省では荷役作業の労働災害防止を第13次労働災害防止計画でも
重点項目としています。その取り組みとして、全国でロールボックスパレ
ットの安全作業講習会を開催しています。
 ロールボックスパレットで災害が発生したことがある会社も、幸いにも
災害が発生したことがない会社でも大きなリスクだと考えていただき、こ
の機会に講習会に参加されてはいかがでしょうか。ロールボックスパレッ
トを使用する際には、どのような指導をすれば良いのか受講してはいかが
でしょうか。
 近畿二府四県の開催は、滋賀(10/24)、京都(11/1)、大阪(11/16)
奈良(11/9)、和歌山と兵庫は開催終了しています。詳細や、その他の都
道府県についてはこちらをご覧ください。
 http://jashcon.or.jp/membersite/archives/714
 http://www.jashcon.or.jp/contents/h30-rollboxpalet

                        ご安全に!

2018年9月29日記(三菱電機 長時間労働)
 三菱電機の社員5人が2014~17年に長時間労働が原因で精神障害や脳疾
患を発症して、5人が労災に認定されました。そのうち2名は過労自殺でし
た。このうち3人は裁量労働制が適用されていました。
 裁量労働制は労働時間に関わらず、一定時間の労働とみなして残業代込
みの賃金を支払うもので、多くの企業が導入しています。残業時間を集計
して賃金を払うのではないのですが、労働時間は管理しなければなりませ
ん。36協定の範囲で管理していたのでしょうか?長時間労働にかかる面接
指導はできていたのでしょうか? 社員数が多く(約3万人)いとはいえ
5人の労災は多すぎます。
 おそらく、それらは企業内で情報の共有ができていなかったのでしょう。
労災認定の前に、状況を社内で共有していたら必要な措置はとれていたの
ではないでしょうか。
 労使で開催する安全衛生委員会では長時間労働の実態が審議項目になっ
ているのですが、それも怠っていたのか、報告だけで対応を審議していな
かったのでしょう。
 挟まれたなどの労働災害はすぐに全社に情報を配信し、災害情報を共有
して、同種の災害防止に取り組んでいるはずなのですが、長時間労働によ
るものも共有する必要があります。


2018年9月29日記(ドローン教習所)
 ドローンは撮影だけでなく、作業の現場でも活躍します。高所の点検な
ど、高所から転落する危険を無くすこともでき、高所での点検等では足場
組立が不要になり、安全性・作業性・時間短縮などの効果が期待できます。
しかし、操作ミスでドローンを破損したり、対象物に激突するリスクもあ
ります。また、通信圏外に入ると操縦不要になりますので、操縦技術が非
常に重要となります。ドローンを正確に扱うことができれば、広範囲な作
業現場でもカメラを取り付ければ短時間で必要な場所の状況を確認するこ
とができ、画像を通して必要な指示が可能になります。
 また、酸素欠乏などの危険な場所でも酸素濃度計を搭載すれば、安全な
地上から全ての位置の酸素濃度を調べることができます。
 今、全国各地でドローンの教習所が開校しています。
 もし、ドローンがあればどんな作業を改善・簡素化・スピードアップで
きますか? 効果が認められればドローン導入を検討してください。
 なお、導入の際には、ドローンが作業者に激突するリスクがありますの
で、必要な措置をお忘れなく。

                        ご安全に!
2018年9月22日記(クレーンの無資格運転)
 大阪労働局の書類送検事例に移動式クレーンの無資格運転の災害があり
ました。
 https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/201809141401.pdf
 仕事をさせる上で資格が必要なものについては、受講させて作業させる
必要があるのですが、すでに資格を所有していることがあります。
  上司「〇〇君、クレーンの資格を持っているか?
  部下「はい持っています」
  上司「では△△をしてくれ」ということはないでしょうか?
 特にクレーンの資格といっても多くの種類があります。
  上司「〇〇君、5トンのクレーンは使えるか?」
  部下「前の会社では10トンのクレーンを使ってました」
  上司「では、□□をしてくれ」
 実はこれも問題があります。10トンの跨線テルハは特別教育で運転が
できますが、天井クレーンの場合は、無資格運転になります。
 種類と資格について整理しましょう(吊り上げ荷重⇒資格)
 機上運転式クレーン 5トン以上⇒クレーン運転士免許
 無線操作式クレーン 5トン以上⇒クレーン運転士免許
 機上運転式クレーン 0.5トン以上5トン未満⇒特別教育
 無線操作式クレーン 0.5トン以上5トン未満⇒特別教育
 床上運転式クレーン 5トン以上⇒床上運転限定 クレーン運転士免許
 床上運転式クレーン 0.5トン以上5トン未満⇒特別教育
 床上操作式クレーン 5トン以上⇒クレーン技能講習
 床上操作式クレーン 0.5トン以上5トン未満⇒特別教育
 跨線テルハ     0.5トン以上 ⇒特別教育
 移動式クレーン   5トン以上⇒移動式クレーン運転士
 移動式クレーン   1トン以上5トン未満⇒移動式クレーン技能講習
 移動式クレーン   0.5トン以上1トン未満⇒特別教育
 このように種類と資格が複雑なので、必ず免許または修了証を必ず見て
判断しなければなりません。
 複雑なのはクレーンだけではありません。グラインダー等の砥石の交換
および試運転業務は“自由研削”と“機械研削”の2種類があります。自
由というのはハンドグラインダー等で、機械というのは研削盤です。
 ある会社ではハンドグラインダーと研削盤を有しており、資格を確認す
ると「研削砥石特別教育」とだけ記載されていたので、自由か機械かがわ
かりませんでした。修了証を確認すると、機械の方は資格者が不足してい
ることがわかりました。
 自動車や自動2輪の資格は自分の意思で取得することが多いのですが、
会社で必要な資格については、上司からの指示で受講することが多く、何
が必要なのか判っていないまま受講することもあります。
 また、フォークリフトの技能講習を修了すると、何トンのフォークリフ
トでも運転することができます。教習所でリーチフォークリフト(立って
操作するもの)を修了した者が、いきなり30トンのカウンターフォークリ
フトを使うのも危険が伴います。また、教習所では優秀な成績で修了した
人ばかりとは限りません。合格ラインギリギリであったり、たまたま合格
したというレベルの場合があります。資格を取得している人であっても、
上司が運転技能を精査したうえで作業させるようにしてください。

                        ご安全に!

2018年9月15日記(台風が過ぎて)
 台風21号が過ぎて10日ほどなりますが、まだあちこちに傷跡が残ってい
ます。修理もボチボチ進められているようですが、住宅の2階の屋根の補
修で、ヘルメットも安全帯もせず、ハシゴの固定もせずに作業している現
場を見かけます。転落事故にならないように祈るだけです。
 6月18日の地震以降、修理が追い付かない状況のため、社員自ら対応を
考えているところがあるかもしれませんが、決して無理な作業はしないよ
うに、必要がある場合は、転落防止・安全帯・ヘルメット着用し、転落事
故の危険性・可能性を十分に検討してください。
 車で走っていると信号機の向きがズレているものがいくつかありました。
遠くからなら見えるのですが、右折のため、交差点内に入ると、信号が見
えなくなってしまい、驚いたこともありました。
 信号の傾きは大丈夫だったのですが、心配なのはカーブミラーの向きの
ズレです。特に夜間はカーブミラーに映るライトの光で死角からの車の接
近が判るのですが、カーブミラーの角度が変わると見えません。カーブミ
ラーに何も映らないからといって交差点に進入するととても危険です。カ
ーブミラーがズレているかも? と考える必要もありますので、ご注意く
ださい。

                        ご安全に!
2018年9月8日記(関西空港操業停止)
 台風21号が原因となり、高潮・高波で滑走路および地下設備が水没した
り、停電も発生し、機能停止しました。さらに、連絡橋が破損したため、
鉄道および道路が使えなくなり、孤立に至りました。
 関空には連絡橋以外に燃料の供給や物流、乗客の輸送のため、多くの船
舶が接近します。船が暴走したりする可能性もあるので、連絡橋への激突
は可能性はあります。しかし、タンカーや豪華客船が激突しても壊れない
ほどの強固な橋にするべきと考える人は少ないでしょう。しかし、東日本
大震災では多くの船舶が陸地の遠いところや高いところに流されたことか
ら船舶の橋への激突はリスクは想定しなければならないでしょう。今後、
南海トラフ巨大地震から津波が襲うかもしれません。ただ、南海トラフ巨
大地震の震源地と考えられる場所からは距離があるので、30分から60分の
時間があるので回避が可能かもしれません。しかし、何十隻もの船舶を津
波被害を受けるまでに適切に誘導できるかという課題もあります。何十隻
もあれば、個々への指示では対応できません。有事の際の回避行動を文書
にして事前に周知しておく必要があるでしょう。
 対策も重要ですが、今回の原因はどこにあったかを検証することも重要
です。津波と違って台風の接近は予測できます。停泊場所に問題なかった
か、停泊場所を決めた手順(事前の周知・判断手順)に誤りがなかったか、
 また、今回の台風の経験から津波が発生した時には高い確率で関西国際
空港は水没するかもしれません。津波の被害から守れる防潮堤を建設する
か、あるいは、滑走路の水没はあきらめて重要設備の耐津波対策をする必
要でしょう。

                        ご安全に!
2018年9月1日記(フルハーネス特別教育)
 来年2月からフルハーネス特別教育が義務化されます。
 建設業労働災害防止協会ではその特別教育のテキストを発刊しました
 
https://whk.kensaibou.or.jp/asp/ItemFile/10001007.html?Bno=b0858f26bad325f61a8a7fa5b51b8a8a
 特別教育は学科4.5時間、実技1.5時間の合計6時間となりますが、経験
等により下記の通り一部省略があります
 ①フルハーネス型を用いて行う作業に6か月以上従事経験者
    1.5時間(Ⅲ、Ⅳ)
 ②胴ベルト型を用いて行う作業に6か月以上従事経験者      
    5.0時間(Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ)
 ③ロープ高所作業特別教育受講者又は足場の組立等特別教育受講者 
    5.0時間(Ⅰ、Ⅱ、Ⅳ、Ⅴ)
 ④上記以外の者  6.0時間(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ)
 (記号の説明)
  Ⅰ 学科教育 作業に関する知識(1h)
  Ⅱ 学科教育 墜落製紙用器具に関する知識(2h)
  Ⅲ 学科教育 労働災害の防止に関する知識(1h)
  Ⅳ 学科教育 関係法令(0.5h)
  Ⅴ 実技教育 墜落制止用器具の使用方法等(1.5h)

 当社では特別教育の出張講習を実施しますので、ご希望の方は連絡く
ださい。費用15,000円/時間(消費税および交通費別)、テキストは貴
社で準備ください。なお、実技教育も可能ですが、必要な機材は準備し
てください。(実技教育については、1回に20人まで)
 なお、私が所属する一般社団法人 日本労働安全衛生コンサルタント
会大阪支部でも開催予定なので、日程が決まり次第お知らせします。
  
                        ご安全に!

2018年8月25日記(名ばかり現場責任者・名ばかり作業主任者)
 大阪労働局のHPに書類送検事例がありましたので紹介します。
 https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/201808210946.pdf
 本件は、特定元方事業者、同社現場代理人、請負会社の事業主(作業主
任者)の1社、2人が書類送検になりました。被災者は下請け事業者の社員
で、墜落により下半身に障害が残りました。
 特定元方事業者が書類送検された理由は、現場責任者を指名していまし
たが、現場責任者は他の業務を兼務しており、現場に行く時間がない者を
現場責任者に任命し、その者に統括管理をさせていない実態でした。
 現場責任者は他の現場の責任者を兼ねており、現場の管理は下請けに任
せ、現場の管理を怠ったものです。
 下請けの鉄骨組立作業主任者は個人事業主が兼務していましたが、作業
主任者の職務である「直接指揮」「保護具の使用状況の監視」を怠ってい
ました。
 このように名前だけ現場責任者、名前だけ作業主任者という実態はかな
りあるかもしれません。
 現場責任者にとっては、いくつもの現場を掛け持ちで担当し、毎日全て
の現場を監督指導することは時間的に無理であっても、引き受けざる得ま
せん。現場管理できないにも関わらず責任が発生します。
 個人事業主の作業主任者も、他の業務があり、作業は作業者に任せ、保
護具着用も作業任せになっています。
 労働安全衛生法の要として、安全衛生管理体制を定めることが重要です
が、このように名前だけ決めても、労働安全衛生法を順守したとは言えま
せん。
 仮に被災者が損害賠償請求を起こした場合はどうなるでしょう。名前だ
けであっても責任者ですから賠償責任は免れません。
 先日、ある商店街の中を歩いていたら、看板の補修作業がありました。
脚立の足を広げてハシゴのようにして、2m以上の場所でヘルメット無し
足元はサンダルで作業していました。ハシゴの上部の固縛もありません。
現場監督者らしき方は近くにいませでした。
 書類送検事例を対岸の火事と考えずに、関係する現場に同様のことがな
いか確認していただきたいと思います。

                        ご安全に!

2018年8月18日記(富田林署からの逃走)
 8月12日夜、大阪府警富林田署から樋田淳也が逃走した。接見のアクリ
ル板を押し破っての逃走らしい。接見の際に興奮して暴れることがあるか
ら厚みのあるものらしい。割れることはあっても曲げて外れることを想定
した設計になってなかったのでしょう。
 私自身、接見したことも、されたこともないので知らなかったが、いつ
も警察官が付き添っていると思っていました。
 私が一番気にしているのはドアの開閉センサーです。開閉センサーは、
2007年に栃木県警で面会室で容疑者が自殺したことから全署に設置したそ
うです。今回、このセンサーの電池が抜かれていました。電池を抜いた理
由として、音がやかましいなどがあるそうです。
 センサーの電池を抜くという行為は、産業現場に例えると、安全装置を
無効にしたことと同じです。
 「やかましい」からと電池を抜くことは論外です。必要だから設置をし
たものを無効にするからには、それと同等の代替対策が必要になります。
 産業の現場でも同じです。既存の対策は何かの理由があって設けられて
います。その理由を知らなければ、作業性を重視して安易に取り外してし
まうかもしれません。現場の監督者の方は、この機械には〇〇の安全装置
があるからリスクがないと思っていても、作業者がそれを不便な物だと考
えたら勝手に外したり、無効にするかもしれません。現場を巡視するとよ
く見かけます。検知部分をガムテープで固定したり、インターロックが無
効のまま作業していることもありました。作業員が何かを変更したいと考
えたら「相談」させるように指導する必要があります。
 次に相談を受けた監督者が、その理由を聞いて、安易に「生産に支障な
し」と判断してはいけません。それが設置されている理由を調べ、関係者
にも了解を受けるようにしてください。

                        ご安全に!

2018年8月11日記(海水浴場で監視員が死亡)
 新聞記事より
 「8月5日正午過ぎ、新潟県糸魚川市の親不知海水浴場で、溺れた親子の
救助のため沖に向かった同海水浴場の監視員、猪又則夫さん(73)が、岸
から40~50メートルの海上に浮かんでいるのを海水浴客が発見、救助され
たが間もなく死亡が確認された。死因は水死だった。県警糸魚川署による
と猪又さんは長野県の30代男性と小学2年の娘が溺れたとの通報を受けて
いたという。親子は別の海水浴客に救助され無事。現場は高波で風も強か
った。監視員は猪又さんのみだった。」引用終わり
 この記事を見て驚いたのは監視員が一人しかいないことです。なぜ一人
なのだろう。一人で救助は危険です。泳いでいく時は視線が水面なので目
標(溺れた人)を失いやすいので、指示する人も必要です。119への通報
や救助ボートを手配するなどが必要なので一人では危険です。
 緊急時の手順を決めていたのだろうか。なにも決めていなかったと思う。
手順を決めていたら一人で監視は考えられない。ライフジャケットさえ着
てなかったのだろうか。拡声器もなかったのだろうか。
 監視している時に助けを求められたら「私は年だから助けに行けない」
とは言えないでしょう。
 海水浴場の運営がずさん過ぎます。


2018年8月11日記(大阪府内の熱中症)
 大阪労働局の発表では、7月に2人が熱中症(労働災害)があったと発表
しました。その一人は50歳代の警備業で、建設工事現場で工事車両の誘導
を行っていたが、気分が悪くなったため、現場責任者から経口補水液と氷
をもらい、少し休んでから帰るように言われた。その30分後にガードマン
ボックスの中で意識不明の状態で発見され、救急搬送されましたが、死亡
する事故がありました。
 なぜ、気分が悪い人を一人にしてしまったのでしょうか。警備会社から
派遣されただけだから、誰も見る人が居なかったのかもしれません。
 建設会社は熱中症対策を最重要項目として取り組んでいるはずなのです
が、緊急対応に漏れがあったのでしょうか。
 想像ではありますが、「少し休んだら大丈夫、みんなは仕事に戻ってく
れ」と言ったのかもしれません。熱中症は初期のうちは、意識がはっきり
していることもありますが、だんだん意識がもうろうとすることもありま
す。経口補水液飲んだらすぐに回復するものでもありません。
 帰宅途中に倒れることも考えられます。「少し休んだら帰ってください」
など決して言わないようにしてください。
                        ご安全に!


2018年8月4日記(オフィスビル火災2)
 多摩市オフィスビル火災ではいろいろと考えさせられることが多い。工
事の途中ですから、避難誘導灯、非常灯、スプリンクラー、消火栓、火災
感知器、排煙設備、防火シャッターなどはまだ設置されていなかったでし
ょう。作業に伴う出火に備えて若干の消火器があったくらいだと思います。
火元が地下4階と溶断作業をしていた地下3階の間なので、照明が消えると
真っ暗です。加えて、作業者は内装業者、電気業者など多数で作業者も頻
繁に入れ替わります。安藤ハザマでは避難訓練を施工中に昨年10月と今年
の6月に実施しましたが、火災当日の作業者はその避難訓練に参加してい
ない作業者が多かったと思われます。
 出火防止については先週記載しましたが、避難については課題が山積み
です。新規入場者に避難経路を教えても、作業場所が一定でないことが多
く非常口や避難誘導灯が無い場合には避難が難しいかもしれません。加え
て停電で真っ暗で煙が充満しています。さらに現場は資材がいっぱいで通
路も確保できてないこともあります。
 一般に企業では、火元発見→通報→全館緊急避難放送があり、避難誘導
係の指示に従って避難するでしょう。避難通路は確保され、停電しても非
常灯や誘導灯があって問題無く避難できるでしょう。
 建設現場は避難のための設備が全くなく、避難の知識も乏しいので大き
な事故になってしまいます。
 どうすればいいでしょうか?
 真っ暗になった場合に備えて簡易照明を確保する必要があります。100
均で売っているような小さな懐中電灯やヘルメットに装着するヘッドライ
トや、スマートフォンの懐中電灯アプリも役に立ちます。スマートフォン
の懐中電灯アプリはいろいろ役に立ちますので、是非インストールしてお
いてください、
 工事現場では非常灯機能のある照明が必要です。さらに、蓄光タイプの
避難誘導ステッカー(マグネットタイプなら工事終了後外せる)が有効で
す。なお、避難誘導灯は高い場所に設けられていることが多いのですが、
黒煙が広がると高い場所の光は見えなくなりますので、床や壁などが効果
的です。
 また、非常ベルがないため、電動工具の音などで「火事だー」という声
もかき消されるでしょう。叫び続けることも体力的にきついです。そのよ
うな時に備えてホイッスルや拡声器を用意しましょう。
 しかし、避難の完璧さを求めるのは難しいものです。火を出さない。火
気を使う際には、リスクを想定した作業手順を定めましょう。

                        ご安全に!

2018年7月28日記(オフィスビル火災)
 7月26日、東京都多摩市のオフィスビル建設現場で火災事故が発生して
5人の命が奪われ、40名が被災しました。
 この事故を聞いて「またか?」と思ったのは私だけではないと思います。
ウレタンが燃えた事故は過去にも多く発生しています。
 今回の建設会社では昨年6月に別の作業現場でガスバーナーで切断中に
ウレタンに引火し、5000㎡が焼け、作業員1名が全身火傷をしたこともあ
ったと知ったので、再び驚きました。危険性を十分認識していたはずなの
に今回は多数の死傷者を出してしまい、とても残念です。
 過去の経験から、溶断作業者の横に消火要員を配置し、火の粉が飛ぶと
水を掛けていました。さらに溶断作業の一つ下の階に見張りをつけていま
した。しかし、この対策には疑問を感じます。一つ下の階で見張るといっ
ても下から見るのですから、ウレタンの上の方が燃えていても気が付かな
いでしょう。火災に気が付いた時には、とても消火できる状態ではありま
せん。
 今回の引火の原因は地下3階の鉄骨と床の隙間から火の粉が落ちたと考
えられます。火の粉を水で消すのではなく、火の粉が落ちても燃えない養
生をする必要があります。大きな隙間があれば不燃材で覆い、1ミリほど
の僅かな隙間でも耐熱テープを貼り、周囲には不燃シートを敷く必要があ
ります。
 昨年発生させた火災から何を学び、どのように改善したのでしょうか?
消火班や見張り班を付けるだけの対策は対策と言えません。
 負傷者約40人のうち、25名ほどは症状が重いと報道がありました。早期
の回復を願いたいと思います。
参考
日本ウレタン工業協会(火災事故例)
http://www.urethane-jp.org/qa/kasai_koushitsu/example/q_01.html

                        ご安全に!

2018年7月21日記(健康増進法改正)
 7月18日、受動喫煙防止対策として健康増進法改正が決まりました。
 事業所は原則禁煙となり、喫煙室の設置は認められます。
 2020年4月から全面施行されます。違反については罰則もあります。禁
煙場所で喫煙した個人に対して30万円、禁煙場所に灰皿などの喫煙器具器
具を設けた施設管理者に対して50万円の過料が課せられます。
 厚生労働省では受動喫煙防止対策の講習会や無料相談を設けています。
 http://www.jashcon.or.jp/contents/second-hand-smoke
 また、受動喫煙防止対策費用の助成金もあります。
 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049868.html
 建物内禁煙として、喫煙室を設ける場合は良いのですが、屋外喫煙とし
た場合、屋外喫煙場所にも注意が必要です。
 いくつか悪い例を示します
 〇プレハブ小屋を置いた場合、暑くて中に入れず、外でタバコを吸う
 〇入口横を喫煙場所にしたが、入り口からタバコの煙が侵入する
 〇外で吸うタバコの煙が窓から作業場に入る
 〇外の喫煙場所から、煙が周辺の民家に流れ込む
 また、敷地内禁煙にした場合は、休憩時間などに敷地外の道路等で喫煙
して、周辺住民から苦情が入ることもあります。
 なお、今回、健康増進法の改正がありましたが、各自治体の条例で厳し
い規制をする場合がありますので、ご注意ください。
 労働安全衛生法では受動喫煙の防止は事業主の努力義務になっています
が健康増進法の改正によって、労働安全衛生法も改正になるでしょう。
 2020年4月はまだ先の事だと先送りせず、早めに検討して対策してくだ
さい。なお、受動喫煙防止対策費用の助成金は予算があるので、申し込み
が増えると、早期に締切りになる可能性もありますのでご注意ください。


2018年7月21日記(熱中症防止)
 7月24日の八坂神社の花傘巡行が中止になりました。2時間で3キロほど
歩くそうですが、熱中症の危険が高いということでした。京都では連日
38度異常の酷暑が続いています。
 お祭りは中止にすることが可能ですが、仕事は中止にできません。熱中
症は個人の意識だけでは防げません。部下の言動を確認し、部下も上司の
状況を確認してください。この暑さですから、空調設備の無い作業場では
誰もが熱中症になる可能性があります。早く異常を発見し、適切な処置を
することが必要です。確認といっても、見るだけでは不十分です。声を掛
け合い、その声の状態も含めて、熱中症の進行度を観察しましょう。声掛
けの頻度はWBGT値などを参考にしてください。職場にもよりますが、
15分ごとに声を掛けるようにしましょう。声を掛ける時は、相手の汗の状
態、や相手の目を見てあげてください。
 たとえ短時間の仕事であっても一人で作業させることはしないでくださ
い。
 熱中症の原因は気温と湿度だけではありません。個人の健康状態、睡眠
不足、食欲減退、給水不足などから生じます。個人個人の健康状態を観察
して、この夏を乗り越えてください。

                        ご安全に!
2018年7月14日記(タイ洞窟)
 タイで、6月23日にサッカー少年とコーチの13人がルアン洞窟に入って
行方不明になり、7月10日に全員の救助が完了し、安堵しました。
 救出後の報道を見ると、酸素濃度は15%しかなく、危険な状態でした。
今回、コーチは少年たちに瞑想を指導していたそうです。仮に少年たちだ
けだったとしたら、脱出を試みたりするなどして、パニック状態になって
いたかもしれません。そうなると一気に酸素は消費され、全員死亡したか
もしれません。
 救出の際には鎮静剤を投与したとも報道されました。長い救出時間の最
中に不安になったりパニック状態になると、酸素消費量が増加し、計算以
上に深い呼吸になり、空気ボンベの容量が足らなっていたことでしょう。

 
2018年7月14日記(腰痛になった)
 我ながら情けないことに、腰痛になりました。
 家の横で水がしみだしているようなので調べてみると、排水の会所のま
すのコンクリートが劣化し、穴が開いていました。
 原因は古いことですが、地震、凍結、台所や風呂からは米のとぎ汁、さ
まざまな洗剤等を流したからでしょう。
 25センチ角程度の小さな排水桝だったこと、断水して工事するより、自
分でやった方が良いと考えました。
 狭い場所で四つ這いになって、排水桝の底に手を伸ばして防水セメント
を敷設して、きれいに修復でき自画自賛したのですが、翌日から腰が痛い。
四つ這いで常にどちらかの手で身体を支えていたら良かったのですが、両
手を使うと、腰だけで上半身を支え、さらに地面より低いところに手を伸
ばしたことが影響したのでしょう。
 地面より低い場所での作業では四つ這いではなく、腹這いになれば良か
ったと反省しています。

 
2018年7月14日記(水害によるゴミ)
 7月豪雨による後片付けが進むにしたがって、膨大なゴミが発生し、復
旧の障害にもなっています。
 地震や水害と関係なく、不要な物は日常から排除すべきだと感じます。
 職場では5S活動の「整理」の部分です。
 整理では一般に「必要」か「不要」かで判断することが多いのですが、
「使う」か「使わない」かで判断するのがコツです。「必要」と「使う」
は同じようで違うと思います。たとえば、ある機械が故障したので、老朽
化もあり、新しい機械を導入した。古い機械は修理すれば使えると考えれ
ば、必要と判断してしまいますが、仮に新しい機械が故障すれば、古い機
械を修理して使うでしょうか? また新しい機械を導入するでしょう。必
要と判断しても「使わない」となるのです。
 また、辞書なども同じかもしれません。辞書の内容は長年変わることが
ないので、必要な物かもしれませんが、実際にはネットで調べる方が多け
れば「使わない」ということになります。
 この記事を書きながら、本棚を見ると「安全衛生用語辞典」があります
が、何年も使った記憶がありません。この機会に捨てることにします。

                        ご安全に!
2018年7月7日記(タイ洞窟)
 タイで、6月23日にサッカー少年とコーチの13人がルアン洞窟に入って
行方不明になり、7月2日に見つかった。しかし、洞窟の入口から5km奥
であり、その途中には水没した場所もあり、救出に苦慮しています。
 最初は、少年らにダイビングを教えて脱出を考えていましたが、7月5日
には救援物資を運んでいたダイバーが死亡したため、ダイビングににわか
仕込みは危険と考えられています。
 みなさんは2010年、チリの「奇跡の脱出」を覚えているでしょうか。
 サンホセ鉱山の坑道崩落事故で33人が地下約700mに閉じ込められ、2カ
月後に救出されました。この時は、直径65cmの穴を開けて、カプセルで
地上に引っ張り上げました。
 今回も穴を開ければ助けられそうなのですが、場所の特定が困難であり
空洞がある岩盤なので、崩壊の危険もあります。
 報道されていないのですが、酸素濃度はどのくらいでしょうか。入った
時は、水位が低く、空気の流れるところがあったようですが、雨で増水し
て、外気は遮断されています。人間も酸素を消費するので、限られた空間
では酸素濃度の低下は避けられません、閉じ込められた少年らは、何日も
経過する中で徐々に酸素濃度が低下しているので、今のところは順応でき
ていますが、救助に向かう人は低酸素に身体が慣れていません。世界一高
いエベレストは酸素濃度が7%ぐらいです。無酸素登頂の成功例もありま
すが、長い時間をかけて順応させながら登頂しています。もし、通常の空
気(酸素濃度21%)を吸っている人が、短時間でエベレストを昇ったら、
ほとんどの人が酸素欠乏で死亡するでしょう。今回の事故で、酸素濃度が
低下していたら、救助に行ったダイバーがいきなりマスクを外した途端に
死亡する事故になってしまう可能性があります。食料の供給も重要ですが
空気(酸素)を送ることも必要です。しかし、5キロも離れた場所に空気
(酸素)を送ることができるでしょうか。

 
2018年7月7日記(豪雨によるJRの運行停止 大阪)
 5日、6日と本日(7日)もJRの運行停止により、多くの方がお困りに
なったことでしょう。特に6日は全く動いていません。地震や台風以外で
これほどの大規模な運転取りやめは過去になかったでしょう。
 他の私鉄は早い時間から運行を開始しており、JRだけが目立つように
止まっていました。
 安全最優先で止まっていれば安全という慎重さも必要でしょうが、極端
過ぎると感じたのは私だけでしょうか?
 安全最優先と言いながら、ホームドアの無い駅を通過する際も徐行して
いません。ホームに入ってくる時も相当なスピードで入ってきますし、見
通しの悪い踏切も徐行せず、人身事故が多発しています。方針と現実の差
異を感じます。 
 さて、私達利用者は今まで以上に運行停止を警戒して行動を考える必要
があります。私は6日車で客先に行きましたが、通常の2倍以上の時間がか
かりました。
 復旧に時間がかかるのは、保安検査員が歩いて確認するからでしょう。
ドローンを飛ばして検査するなど改善の余地があると思います。

                        ご安全に!
2018年6月30日記(W杯サッカー)
 サッカー(西野ジャパン)がグループリーグを2位で通過し、ベスト16
に入りました。グループリーグ最終戦の最後には西野監督の取った作戦が
話題(賛否両論)となっています。
 あの場面では、次の5つの展開が考えられるでしょう
 ・日本が1点を取る(引き分け以上でグループリーグ通過)
 ・日本が責める時に警告を受ける・反則を取られる
  (点が入らなければフェアプレイポイントでグループリーグ敗退)
 ・セネガルが同点に追いつく(日本は勝ち点でグループリーグ敗退)
 ・ポーランドが追加点を取る(日本は得失点差でグループリーグ敗退)
 ・コロンビアが追加点を取る(日本は得失点差でグループリーグ通過)
 この5つの中では2番目の警告・反則が一番可能性が高いと思います。残
り時間の少ない中で責め続けると接触も増えるでしょう。
 リスクの可能性を考えると、妥当な作戦だと私は考えます。
 労働災害防止を考える点でも同じでしょう。作業方法が何種類もあれば
一番災害の可能性の少ない方法を選ばなければなりません。
 もう一つ関心したのは、誰もが反対するような作戦を短時間で全員に徹
底できたことです。中途半端だったらポーランドに追加点を取られたでし
ょう。西野監督の統率力の高さを感じました。
 さて、次は7月2日27時(3日朝3時)です。多くの方がテレビを見ること
でしょう。しかし3日は仕事があります。多くの方は睡眠不足(中には徹
夜)状態で仕事に就くと思われます。睡眠不足と暑さで熱中症の危険が高
まります。または、明け方まで酒を飲んで酒帯状態の人もいるかもしれま
せん。監督者の方は部下の健康状態に注意してください。
 車通勤の方は酒帯運転にならないように。飲むなら3日は電車通勤で少
しでも寝てください。
 ベルギーに勝ったら次は7月6日27時(7日朝3時)です。1週間に2回も睡
眠不足になるかもしれませんね。

                        ご安全に!

2018年6月23日記(大阪北部地震)
 18日朝、地震が発生しました。私は家に居て、仕事に行く準備をしてい
た時です。突然の地震で一瞬、宙に浮くような衝撃がありました。「震源
はどこだ? 南海じゃないことは直ぐに判りました(南海トラフ地震であ
れば、緊急地震速報から60秒ほどの余裕があるはず)」。
 幸い、我が家には大きな被害はありませんでした。娘の本棚から本が10
冊ほど落下、神棚のお神酒徳利が倒れ、ガスのマイコンメーターの緊急遮
断が作動した程度でした。
 時間帯が通勤・通学時間帯であったため、多くの方が電車内に閉じ込め
られ、1~2時間も経過してから線路内に誘導されました。鉄道事業者は安
全が確認できないので車内の方が安全と考えたそうです。しかし、この対
応に疑問を感じます。今回は津波が発生していないので、問題ありません
でしたが、もし、津波が発生したら1~2時間もするうちに津波に飲み込ま
れてしまいます。津波警報が発令されたら、一瞬でパニックになり、誰か
が、手動でドア開放するかもしれません。そして、一斉に開けたドアから
脱出するでしょう。ドアの高さから不安定な線路脇に飛び降りたりして将
棋倒しのようになり多くの方がケガをするでしょう。
 今回、約150本もの電車が線路で立ち往生したそうです。指令所では同
時に発生するトラブルに対応できるはずもなく、避難決定まで長い時間を
要するでしょう。車掌が電車から一般道までの避難経路を確認したら、運
転手の判断で避難行動を開始できるようにする必要があります。
 大阪市内の場合、南海トラフ巨大地震による津波が発生しても到達まで
約1時間半かかります。車掌がアナウンスで「只今、津波警報が発令しま
したが、大阪市内に到達するまで1時間以上の余裕があります。お客様は
落ち着いて係員の指示に従ってください」など、慌てる必要がないことを
知らせる必要があります。

 
2018年6月23日記(ブロック塀倒壊)
 高槻市の小学校でブロック塀が倒れ、児童の命を奪いました。なぜこの
倒壊事故を防げなかったのでしょうか。
 3年前に学校にブロック塀が危険との指摘があり、業者に点検をさせま
したが、問題無しという結果になりました。法令に違反していた(高さ
2.2メートル超など)にもかかわらず、問題無しと判断されたので点検者
の知識・技量に問題があったのは明らかです。(私自身、2.2メートルの
上限があることは知りませんでした)しかし、法令順守の点検は難しい面
もあります。ブロック塀の中に鉄筋が入っていることは確認することは困
難です(金属探知機である程度は把握できる可能性はあります)。既存の
ものは法令に準じたものであるという前提で点検するため難しいかもしれ
ません。既存の物、既存のルールでも疑って考える必要がありそうです。
 それに関連して、ある事例を紹介します。
 ある会社で、ある生産を開始するにあたり、他社に指導を仰ぎに行き、
その会社が使っていた防毒マスクをサンプルとして持ち帰り、同じ防毒マ
スクを使用しましたが、この防毒マスクは防じんフィルター付きのため、
給気抵抗が増え、漏れ率が上がってしまいました。その職場では粉じんは
発生しませんので全く意味のないフィルターを付けていました。

                        ご安全に!

2018年6月15日記(新幹線事故)
 6月9日に新幹線の中で殺人事件があって、公共交通機関のテロ対策に関
する報道が連日あったと思えば、14日には新幹線が自殺と思われる人身事
故がありました。
 在来線での自殺も困りますが、新幹線での自殺は大迷惑です。在来線な
ら振り替え輸送等が可能ですが、新幹線の代替はありません。侵入を防止
する措置はとられていたようですが、故意に侵入する者に対しては、完全
な防護は不可能です。損害額を明らかにして遺族に請求する意思を表明す
ることによって、巨額の損害請求が発生することがわかれば抑制効果も期
待できるのではないでしょうか。
 さて、線路内に何者かが侵入したことも問題ですが、新幹線の運転手は
「小動物に激突したのだろう、前もあったが問題ないと考えて走行した」
ことが大きな問題です。結果的に走行を続けたことが事故にはなっていま
せんが、衝撃でブレーキなど制御機能が故障する可能性もあり、大きな事
故が発生する可能性もありました。
 何かに激突した場合、走行に支障が無い場合もあれば、重大な故障を引
き起こす可能性もあります。前回は何も問題ないからと考えたのは大きな
判断ミスです。
 その「判断ミス」につながる要因を検証しなければなりません。

                        ご安全に!

2018年6月9日記(認知症運転の恐れ5.7万人)
 75歳以上の高齢ドライバーの認知機能検査を強化した改正道路交通法に
ついて警察庁は7日、施行から1年の実施状況を発表しました。
 http://www.npa.go.jp/koutsuu/menkyo/kaisei_doukouhou/sekoujokyo1nen.pdf
 その結果、検査を受けた約210万人のうち、2.7%にあたる5万7000人程
に認知症のおそれがあると判定されました。
 認知症機能検査は下記にありますが、正常な方にはとても簡単な検査で
す。この検査に合格できない人が運転していると考えるととても怖い。
 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html
 職場では認知症機能検査に合格できないような人はおられないのではな
いかと思いますが、みなさんが車を運転している時の前後や横には、認知
症のおそれがあるドライバーが居るかもしれないと考えて運転してくださ
い。
 私は業務先に行くために、月に5回ほどですが運転することがあります。
 (道路状況によって遅れたりするために、極力運転を避けています)
 運転する時、たまに極端に道路の端を走る車、蛇行している車、ウイン
カーを出しっぱなしにする車、ゆっくり走っていたと思ったら、急にスピ
ードを上げて追い抜いていく車、ブレーキランプが頻繁に光車など正常な
運転とは思えない車を見かけることがあり、できるだけ近づかないように
心がけています。
 また、信号のない横断歩道で待っている人を見かけたら止まるように心
がけていますが、大阪では横断歩道を待っている人がいても止まらないこ
とが多いので、歩行者を見て、止まったら、後ろから追突されないか心配
になることも多いです。
 一旦道路に出たら、認知症のおそれのあるドライバー、酒帯運転のドラ
イバー、スマホ運転のドライバーなどがいっぱいいることを意識して安全
運転・自己防衛運転に心がけてください。

2018年6月9日記(安全帯の法改正)
 以前、安全帯に関する法改正がある旨をお知らせしました。6月8日に施
行令の改正がありましたが、これだけでは何もわかりません。
 http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/H180608K0010.pdf
 情報が入りしだい、皆様にお知らせしていきます。

                        ご安全に!

2018年6月2日記(イエローチョーク作戦)
 東京都小平市では、犬のフン対策としてイエローチョーク作戦を始めま
した。イエローチョーク作戦とは、道に放置されている犬のフンを減らす
方法として、フンの周囲を黄色のチョークで囲うことで飼い主に警告する
取り組みです。
 https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/060/060176.html
 たとえば、通路に物を放置するなどの不安全行動に対して注意喚起する
(撲滅)効果が期待できるかもしれません。
 「ちょっと物を置く」少しぐらいだからと軽い気持ちでやっているかも
しれません。それを誰もが黙認してしまうと、それが当たり前になってし
まう可能性があります。
 職場の5S活動の取組に活用できるのではないでしょうか。


2018年6月2日記(耳栓の二刀流)
 大谷選手が大リーグで二刀流として活躍していますが、耳栓にも二刀流
がありますので紹介します。
 MOLDEX Flip(デュアルモード耳栓)
 
http://www.moldex.com/jp/hearing-protection/reusable-earplugs/flip-to-listen.php
 この耳栓には穴があり、キャップを開け閉めできるので、高い騒音時に
はキャップを閉めて使用し、会話や電話の時には、キャップを開けて、騒
音をカットしながら声などが聞こえます。

 
2018年6月2日記(25年保存の備蓄食)
 備蓄食といえば5年程度と思っていませんか?
 先日、防災産業展に行くと25年保存の備蓄食がありました。
 サバイバルフーズ
 https://www.sei-inc.co.jp/
 これを採用すれば、備蓄食の更新を減らすことができます。
 試食しましたが、美味しかったですよ。
 もっとも、朝昼晩と同じものを食べるのはどうかと思いますので、いろ
いろな種類を組み合わせて備蓄することをお勧めします。

                        ご安全に!

2018年5月26日記(墜落制止用器具)
 安全帯は「墜落制止用器具」という名に変わります。
 昔、ある方が「安全帯」という名称を変えなければならないと言ってい
ました。その理由は「安全帯を装着するだけでは安全ではない」というこ
とです。ご承知の通り、安全帯のフックを丈夫なところに取り付けなけれ
ば効果がありません。
 さて、高所からの墜落防止に関する省令案要綱がまとまりました。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000207721.html
 今年6月中に政省令が公布され、施行は来年2月1日の予定です。
 法令上、「安全帯」の名称は「墜落制止用器具」に改められます。
 しかし、現場では「〇〇で作業する際には、墜落制止用器具を付けなさ
い」と言うのは難しく、判りにくいので、「~ハーネス付けなさい」とか
従来通り「~安全帯付けなさい」となるでしょう。
 法改正の基本的な考え方は、胴ベルト型ではなく、フルハーネス型を原
則とします。胴ベルト型は条件付けで認められます。
 墜落制止用器具(従来の安全帯)は新規格が定められ、新規格に適合し
ない安全帯は平成34年(2022年)1月1日までしか使用できません。
 また、フルハーネス型の墜落制止用器具を用いる作業は特別教育の対象
となります。平成31年2月1日以降は特別教育の実施が義務となります。た
だし、施行日現在でフルハーネス型を使用している場合などは、特別教育
の実施は省略できます。
 今回の改正は、安全帯を正しく使用していても、墜落した際にロープや
ベルトで胸部等を圧迫して死亡する例などもあり、安全帯の安全性を高め
るものです。しかし、現実には、ベルト等で圧迫して死亡する例より、安
全帯を腰に装着していたが、フックを掛けずに作業して墜落死する事例が
圧倒的に多いので、必ず、安全帯が必要な箇所では、フックを掛けること
を指導し、監督してください。もちろん、墜落防止措置を行い、安全帯を
装着しなくても作業できることが基本です。

                        ご安全に!

2018年5月19日記(リスク“ゼロ”大阪推進運動)
 大阪労働局では、平成30年度を初年度とする「大阪労働局第13次労働災
害防止推進計画」の目標を達成するため、
 スローガン「リスク無くして、ゼロ災害」を掲げました。
 その柱となる5つの活動を定めました
(1)安全見える化活動
 健康が確保され安全・安心な職場を実現するため、工場、現場、事務所、
 店舗などの職場に潜む危険や安全衛生活動等を積極的に目見える形する
 ことより、労使の自主的な労働災害防止活動を促進する。
(2)安全 Study活動
 指示された作業を適正に行うだけではなく、自ら考えて行動できる(考
 動)教育を推進する。また、高年齢労働者、非正規雇用労働者等は、身
 体機能の低下や作業に不慣れなことなどよる災害の発生が懸念されるこ
 とから雇入れ時教育や危険体感教育等について、それぞの特性に応じた
 教育の実施を推進する。
(3)リスク評価推進活動
 死傷災害等の労働災害全体を一層減少させるため、事業場におけ危険性
 又は有害性の特定、リスク見積り、リスク低減措置の検討等を行い、そ
 れに基づく措置の実施を行うリスクアセメントを広く定着させるため、
 その取組を促進する。
(4)命綱GO活動(いのち つなごう)
 安全帯(別名「命綱いのちづな)」とも呼ばれてる。)を着用しがらも
 使用しないことで多く人命が失われている。墜落・転落により命を落と
 すことなく、確実に使用することで命をつなぐことができる用具である
 ことをゴロを合わせ、安全帯の使用を徹底する。
(5)今日も一日ご安全に活動
 建設現場や工場などで広く挨拶に用いられる「ご安全」の由来は、ドイ
 ツの炭鉱夫たちの間で使われていた「ご無事で」という挨拶が由来とさ
 れている。休業件数の多い第三次産業を対象に、「私はケガせず無事に
 帰宅します・私は仲間の作業の安全を確認します」の意味合いを込めて
 「ご安全に」の挨拶を普及させることで、店舗内等おけ労働災害を防止
 する。  
 詳細は下記をご覧ください。
 https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/3004161052-1.pdf
 貴社の安全衛生活動に取り入れて、災害ゼロを達成しましょう。

                        ご安全に!

2018年5月12日記(アンモニア噴出)
(産経WEST 4/25)より引用(一部修正)
愛知県春日井市の王子製紙春日井工場で平成29年7月、タンクからアンモ
ニア水が噴き出し、男性社員3人が死傷した事故で、県警捜査1課は25日、
事故防止の措置を講じなかったとして業務上過失致死傷の疑いで、現場責
任者の操業長だった男性社員(58)を書類送検した。
事故では、同社社員=当時(41)=がアンモニア水を浴びた熱傷による多臓
器不全で死亡したほか、作業や救助に向かった社員2人が眼や肩をやけど
し、軽傷を負った。
書類送検容疑は、タンクの液面計の交換作業に際し、バルブが破損してア
ンモニア水が噴出する危険性を認識していたのに、タンクを空にするなど
の事故を防止する具体的な措置を取らず、3人を死傷させたとしている。
事故は29年7月28日に発生。同課によると、故障した液面計の交換のため
配管のバルブを閉じようとしたところ、根元が破断して濃度25%のアンモ
ニア水が噴出した。バルブはさびて回転しなくなっていた。アンモニア水
は工場の排水を浄化する過程で使用し、前日に10トンを補充したばかりだ
ったという。(引用終わり)
 状況を推測すると、液面計の交換作業でバルブを締める時にバルブが錆
びて硬く、力まかせに締めた時に、バルブが折れて、中のアンモニアが噴
出したようです。
 アンモニアの濃度が25%ということなので、眼に入れば失明の危険があ
り、皮膚についたら化学熱傷するほど危険があります。
 特定化学物質障害予防規則第22条によりタンク等の修理を行う際には、
設備に貯蔵されている物を全て排出しなければなりません。当時、タンク
には20~30トン入っていたそうなので、それを排出するのは手間と時間が
かかると考えたのかもしれません。それとも、排出が特化則で定められて
いることを知らなかったのかもしれません。
 化学設備のメンテナンスや修理、清掃などは、事前に作業計画書を作成
し、作業手順を検討していると思われます。今回の事故では、バルブが錆
びて回転させることができないという想定外のことが起こったのかもしれ
ません。当初の作業手順を変えなければならない場合は、一旦作業を停止
し、関係者で再度検討しなければなりません。しかし、設備の停止時間は
事前に決められているので、その場しのぎの作業をしたり、無理をしても
作業を終わらそうと考えてしまうかもしれません。
 化学設備では錆び付き、配管内壁の摩耗など表面から見ても判りにくい
場合が多いものです。新規設備のリスクと長年使っている設備ではリスク
が異なることに注意してください。

                        ご安全に!

2018年5月5日記(フォークリフトで5歳児を死亡させた)
 ゴールデンウイークの最中、5月3日にフォークリフトで5歳児をはねて
死亡させたという信じられないようなニュースがありました。
 5月3日午後6時ごろ、兵庫県佐用町の自動車修理業の敷地内で5歳児がフ
ォークリフトではねられて死亡しました。運転していたのは自動車修理業
(自営業)の43歳の父親でした。
 会社の敷地内でフォークリフトを運転中、5歳児がフォーク(爪の部分)
に飛び乗り、そして、フォークから落ちたが、父親はフォークから落ちた
ことに気づかず前進したためひいてしまいました。父親は以前からフォー
リフトに子供を乗せて遊ばせたそうです。
 信じられないような事故が実際に発生したことに驚きます。運転手がフ
ォークリフト技能講習修了したかどうか不明です。自営業なので資格を有
していない可能性もありますが、それにしてもお粗末な事故です。自動車
のスクラップをなんなく持ち上げて運べる機械です。その近くで子供を遊
ばせる、フォークに乗せるなんてとても理解できません。さらに、以前か
らフォークに乗せて遊ばせていたということです。
 みなさんはこんな事はしないでしょうが、旅行などでスーツケースに子
供を乗せるようなことは経験しているかもしれません。スーツケースの車
輪はとても小さいので、米粒のような小さいものでもブレーキになって急
停止し、上の子供が転落することがあります。


2018年5月5日記(USJのジェットコースター)
 5月1日、大阪のUSJのジェットコースター(ザ・フライング・ダイナ
ソー)のモーター付近でセンサーが異常に反応して緊急停止しました。
 5月の遊園地の事故というと2007年のエキスポランドのジェットコース
ター(風神雷神Ⅱ)を思い出します。
 止まる故障は、逆にいうと、センサーが適正に稼働しているともいえま
す。近年、ジェットコースターの停止がニュースになることが目立ちます
が、安全が担保できない場合は、停止するという良い状況になっていると
感じます。 
 今回、関心したのは、停止時にゴンドラのようなものを使って救出し、
安全帯をお客様に装着して避難誘導していたことです。ガイドレールにロ
リップを付けて腰ベルトに装着していますので、係員が誘導すれば安全に
避難できるでしょう。昔のジェットコースターは景観を損なわないように
防護柵が無かったり、低かったり、避難も困難でした。最近のジェットコ
ースターはお客様にも係員に対しても安全対策ができているのだと感じま
した。


2018年5月5日記(ご家庭の防犯 続き)
 前回、防犯について記載しましたが、このGWに散歩していたら、ある
家の新聞受けに「5月2日から6日まで新聞入れないでください」の張り紙
がありました。電話かければ済むのに・・・と感じながら散歩を続け、あ
る家ではガレージに車がなく、ガレージの外にはカバーのかかった自転車
がありました。車を出したあとに、ガレージの真ん中にカバーを外した自
転車を置けば留守宅と判りにくいと感じます。
 もっとも、泥棒の方は下調べをしているのでごまかせないかもしれませ
んが、無計画な泥棒はごまかせるかもしれません。
 6月7、8日はインテックス大阪で防犯防災総合展があります。ちょっと
見学に行こうかと思っています。

                        ご安全に!

2018年4月28日記(ボンベ破裂)
 4月28日午後2時ごろ、奈良県桜井市大福の大型ディスカウント店「ME
GAドン・キホーテ桜井店」で、出入り口付近の屋外の棚に陳列されてい
た商品の殺虫剤のスプレー缶3缶が突然破裂し、近くにいた客の女性に破
片が飛んでケガをさせた事故がありました。
 原因は屋外に陳列したため、直射日光が当たり過熱したのが原因と考え
られています。
 どのメーカーの製品かは不明ですが、スプレー缶製品には「直射日光の
当たらない場所で保管すること」は明記されていると思います。
 みなさんの職場でも殺虫剤や潤滑油スプレー、ペイントスプレーなどさ
まざまなスプレー缶があるのではないでしょうか。
 また、室内でも暑熱職場に置くことがあるかもしれません。長年使用し
ておらず錆びが発生したものなどもご注意ください。

 
2018年4月28日記(ご家庭の防犯)
 ゴールデンウイークで旅行される方も多いかと思います。最近の泥棒は
ハイテクになってきたそうで、SNSをチェックして、どこに旅行してい
るか、いつ帰ってくるか調べるそうです。どの家がいつからいつまで不在
なのかリサーチしてから侵入するので、厄介です。
 旅行日程などをSNSに流すと留守宅情報を公開するようなものなので
ご注意ください。
 また、留守時にテレビやラジオをつけっぱなしにするなど在宅のように
偽装することも有効ではないでしょうか。

                        ご安全に!

2018年4月21日記(横断歩道)
 突然ですが、横断歩道の絵が描けますか?
 私たちが書く横断歩道と新入社員らが書く横断歩道はおそらく違います。
 全く気が付かなかったのですが、昔の横断歩道はハシゴのように縦と横
の白線でしたが、今の横断歩道は縦の線がなく、横の線だけです。これは
1992年の改正で横線だけになりました。
 なぜ変わったかというと、ハシゴ状にすると、縦・横に囲まれた部分に
雨水がたまり、スリップしやすくなるからです。白線を変えたことで、雨
水がたまりにくくなりますので自動車が走る時の水ハネも少なくなります。
さらに縦の線が無くなることで、塗料代が節約され、作業時間も短くなり
ます。
 簡素化すると安全性が高まるいい例ではないでしょうか。
 さて、横断歩道を正しく安全に渡っていますか?
 横断歩道の横に自転車走行帯がある場合は自転車走行帯のみ自転車に乗
ってもいいのですが、それが無いところでは自転車を押して渡らなければ
なりません。しかし、実際には、横断歩道は自転車が走り、歩行者の中に
は歩きスマホも多く見られます。
 新入社員が入ってきて歓迎会等もあるでしょう。会社の外でも横断歩道
を正しく渡り、ルールを守る先輩として良い見本を見せるようにしてくだ
さい。


2018年4月21日記(安全衛生技術講演会)
 労働安全衛生総合研究所の安全衛生技術講演会は毎年開催されています。
 今年のテーマは「化学物質等による災害を防止するには 」
 東京会場:平成30年9月25日 大阪会場:平成30年10月2日があり、参加
は無料です。毎回、満員になりますので、お早めに参加申し込みをするよ
うにしてください。
 プログラム
 1.「貯槽等における爆発・火災の予測と防止
 2.「粉体充填・投入時の静電気現象とその防止対策」
 3.「最近の化学物質による職業がん多発事案 原因と対応策」
 4.「粒子状物質ばく露がもたらした災害事例と新たな健康障害」
 5.「職業病予防における個人曝露評価の可能性」
 参加申し込みはGW明けです。
 http://www.jniosh.go.jp/announce/2018/kouen.html

                        ご安全に!

2018年4月14日記(アイドルグループのコンサート)
 4月1日、さいたまスーパーアリーナで行われたAKB48のコンサート
で稲垣香織さんがステージから転落し、後頭部を骨折する事故がありまし
た。その前日にも同じ会場で行われたHKT48のコンサートでも秋吉優
花さんが転落し足の指を骨折する事故がありました。その前にも何度も発
生しています。
 コンサート会場では多くのお客様に見えるようにステージを高くします。
また、花道もあります。一般にこれらには柵が設けられていません。
 ステージや花道は明るく、客席は暗いので、下が見えにくいという点も
あります。狭い花道で、周囲を見ながら、特に上の方を見ながら歩くと、
平衡感覚を失いやすいものですから、真っすぐ歩いているつもりが、横に
ズレてくることも、バランスを崩す可能性が高くなります。
 主催者がアイドルの方々に注意喚起するだけでは全く効果ありません。
 4月13日に新潟・朱鷺メッセで行われたNGT48のコンサートでは花
道に高さ1メートルの手すりが設けられました。ファンから見ると興ざめ
かもしれませんが、安全対策は必須です。ただ、1メートルの手すりは設
けられましたが転落防止柵ではありませんので、手すりの下は何もなく、
しゃがんだ姿勢になると転落しますし、もし転倒すると、そのまま落ちて
しまいます。転落防止柵の設置が難しい場合は手すりと転落防止ネットが
必要です。転落防止ネットが受け入れられない場合は、十分な厚みと吸収
力のある衝撃吸収マットが有効です。

                        ご安全に!
2018年4月7日記(フォークリフト作業計画)
 下記、ニュースをご覧ください
 20歳の労働者がフォークリフトで窒息死 計画なく作業させ送検
 さいたま労働基準監督署はフォークリフトの作業計画を事前に作成しな
かったとして、運送会社(東京都北区)と同社の安全管理責任者を労働安
全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いでさいたま地検に
書類送検した。作業計画なしにフォークリフトで作業を行わせた結果、20
歳の男性労働者が死亡する労働災害が発生している。
 平成28年7月5日、さいたま市内にある同社の物流倉庫で、フォークリフ
トを使い単独の荷役作業を行っていた労働者が、運転席内で意識不明の状
態で発見された。労働者は病院に運ばれたが死亡した。死因は窒息死だっ
た。
 単独で作業を行っていたため、事故の瞬間を目撃した者はいなかった。
現場の状況から、フォークリフトを後退させた際、背後にあった棚に衝突、
フォークリフトと棚に胸部を挟まれたものとみられる。労働者が乗ってい
たフォークリフトは、立ったまま運転するリーチフォークリフトで、運転
席の背後を覆うカバーはなかった。フォークリフトのキャビンよりも棚が
高かったため、労働者の身体に棚が直接当たることになった。
(引用終わり)
 いかがでしょうか。詳細は不明ながら、フォークリフト作業を単独で行
い、後方の確認が不十分だったのか、前進・後退の操作ミスだったのかは
定かではありませんが、作業計画を定めていなかったことが送検の事由に
なりました。
 状況が不明確なところもあり、単なる操作ミスの可能性もありますが、
作業計画を定めていないことから事業者の管理不十分と判断されました。
 労働安全衛生規則第151条の3に作業計画の作成が定められていますので
作業計画の無いフォークリフト作業をさせ、事故になった場合は、事業者
責任が問われますので、今一度、作業計画の有無および内容を確認いただ
くようお願いします。

 
2018年4月7日記(パニック状態)
 4月4日に舞鶴市で開催された大相撲春巡業で挨拶をしていた市長が倒れ、
女性が土俵に上がって救命措置をしたことが問題になっていますが、まず、
市長が無事だったことが幸いでした。
 「女性は土俵から降りてください」とアナウンスしたのは相撲協会の行
司でした。
 行司は、眼の前の出来事に理解できなかったのでしょう。土俵の上で突
然、市長が倒れ、そこに女性が救命措置をしていた。2つのあり得ないこ
とが突然発生しました。
 冷静に考えてみれば、人の生命と伝統のどちらが重要かは明らかです。
しかし、行司は状況を理解できないまま、昔からの慣習に従ってしまいま
した。パニック時のとっさの言動をコントロールするのは困難なものです。
行司から見ると何が起こったのか判らない。生死にかかわる状況になって
いたことは判らなかったのでしょう。ただ、土俵に女性が複数上がったこ
とに驚き、あのようなアナウンスになったのでしょう。
 私も企業で働いていた時に、緊急事態は何度か遭遇したことがあります
その都度、その言動を思い出し、整理し、その言動が正しかったのか、も
っと適切な言動ができていたのか考えたことがありました。しかし、ベス
トな行動がとれたという記憶がありません。
 今回のような状態で最善の指示を行うのは難しいと思いますが、心肺蘇
生の訓練を積んでいれば、ベストに近い行動がとれると思います。機会が
あれば、緊急対応および心肺蘇生の訓練を受けるようにしてください。

                        ご安全に!
2018年3月31日記(電力計の交換)
 私の家の電力計が10年経過したということで業者が交換に来ました。
 交換作業は停電もなく、5分ぐらいで完了しました。立ち合いも求めら
れません。家が不在であればそのまま作業するそうです。
 気になるのは停電しないで行う活線作業であること、作業者は一人で誰
も見ていないことです。
 絶縁用保護手袋、絶縁用ヘルメット、保護面は装着していましたが、も
し、感電したらどうなるでしょう。作業員は一人です。作業者が一人だっ
たので、万一を考え見守りました。見守りながら、もし感電したらどうや
って助けようか、絶縁保護具は何もなく、電力の遮断の方法も判らないと
考えているうちに作業は終了しました。
 作業は簡単で作業手順を間違えなければ安全に作業できるのでしょうが
万一、感電したら誰も助けてくれません。仮に住民が「大丈夫ですか」と
手を出すと、一緒に感電してさらに危険な状態になるでしょう。
 しかし、電力計の交換作業で作業員2名というのも実際上、難しいのか
もしれません。
 今回の電力計交換は私の家だけではありません。隣も向いの家も同時で
す。二人で別々の家を担当すれば、あまりムダにはならないと思います。
近くに誰かいれば、最悪のことが起こっても、住民を巻き込むことは無い
と思います。
 今回更新した電力計はスマートメーターと呼ばれるもので、電力使用量
は通信機能で電力会社が把握できるため毎月の検針作業が無くなります。

2018年3月31日記(新入社員受け入れ)
 4月に入り、多くの会社が新入社員を受け入れたことと思います。数日
は集合研修があり、会社の歴史やビジネスマナー、安全衛生教育などを受
けることになるのでしょう。その後、職場に配属されるのですが、職場の
先輩は新入社員の見本となる行動をしているかが重要です。
 たとえば、集合研修で5S活動を教えているが、職場では工具がバラバ
ラに置かれ、無くなった工具も多数、品名を書いた表示も消えていること
は無いでしょうか。これでは新入社員に何も指導できません。
 また、集合教育では「何か異常(問題)があれば、すぐ上司を呼ぶこと、
決して自分で判断しないように」と指導しますが、現場では「こんな些細
なことで呼ぶな!」ということはないでしょうか? 異常を報告したのに
怒られたら、次に、危険な異常を見逃したり、自分で考えて対応してさら
に危険な状態になるかもしれません。
 ヒヤリハット活動の教育では、危ないと感じることがあればすぐに上司
に報告して、対策しなければならないと説明していたが、危険を感じて上
司に報告したが、上司は「それは君が作業指示をよく理解していないから
だ、君が悪い。よく反省するように」と叱ることはないでしょうか。たと
え新人社員のミスであっても、叱ると他の危険なものまで報告されなくな
ってしまいます。
 他にも、指差し呼称の姿勢や声の大きさを指導していたが、職場では、
だらだら指差し呼称や無言指差し呼称、指差し呼称の省略などがあれば新
人は悪い方を真似していきます。
 あなたの発言や行動は新入社員のお手本になっていますか?

                        ご安全に!

2018年3月24日記(犬避けて転倒 飼い主に1,280万円賠償命令)
 気になるニュース(毎日新聞2018.3.24)
 「散歩させる際に、犬をつないでおく注意義務を怠った」
 ランニング中に飛び出してきた犬を避けようとして転倒し右手首を骨折
したとして、大阪府高槻市の40代男性が、飼い主の女性に約3,950万円の
損害賠償を求めた訴訟の判決が23日、大阪地裁であった。塩原学裁判官は
「散歩させる際に、犬をつないでおく注意義務を怠った」として、女性に
約1,280万円の支払いを命じた。
 判決によると、男性は2015年6月、高槻市内の住宅街をランニング中、
前方から飛び出してきたミニチュアダックスフンドに驚き、避けようとし
て転倒。右手首を骨折する重傷を負った。約10カ月間通院したが、右手首
が曲がらなくなる後遺症が残った。
 女性は犬にひもを付けて散歩していたが、別の飼い主が散歩させていた
柴犬を見て突然走り出したため、ひもから手を離してしまったという。
 塩原裁判官は「動物は予想できない行動をとり、人に損害を与えること
もある。散歩させる際は、飼い主はつないでおく義務がある」と指摘した。
 (ニュース引用終わり)
 いかがでしょうか。
 被害者の過失として、住宅街で走る方にも問題があるでしょうし、犬が
飛びかかってくることも予測しなければならないでしょう。しかし、飼い
主にとっては手を離しただけで1千万円を超える賠償責任は厳しい判決に
なりました。不慮の事故に対する保険も必要だと感じます。


2018年3月24日記(笹子トンネル裁判の続報)
 昨年12月2日(週刊ご安全に!491号)にも書きましたが、笹子トンネル
崩落事故で8人が書類送検されましたが3月23日、甲府地検は嫌疑不十分と
して不起訴にしました。打音検査を目視検査に変えるなど過失があるとい
うことでしたが、天井板の崩落を予見することは困難だったという判断で
した。
 当時は予見が困難だとしても、笹子トンネル事故後については、予見し
なければなりません。今後、同様なことがあれば、天井板の崩落は予見可
能と判断されるでしょう。
 現在は、笹子トンネルのような天井があるトンネルは少ないようで、ト
ンネルの上部にはジェットファンを設けている例が多いです。ところで、
あのジェットファンはいつ点検しているのでしょうか。ファンは振動する
ので、落下の危険があるはずです。昔と違って、排ガスの基準も厳しくな
りジェットファンが本当に必要か検討することも必要だと思います。

2018年3月24日記(自動運転車の事故)
 3月18日、アメリカで自動運転の試験走行をしていた時、歩行者の女性
をはねて死亡させる事故がありました。
 ニュース等で車載カメラの映像が公開されましたが、真っ暗の中から突
然女性が現れた感じがします。
 人間でもあの状況では回避できないでしょうが、街頭もない真っ暗な場
所ですからヘッドライトを上向きにして回避できたでしょう。
 自動運転車は暗くて肉眼で見えない場合でも障害となるものを認識する
ことができますので、なぜこの事故が発生したか検証しなければなりませ
ん。今回の事故を見て、100%の安全を確保できる自動運転車は無理なよ
うな気がします。車体の前方に事故になっても致命傷を与えないような衝
撃吸収材が必要だと感じます。

                        ご安全に!

2018年3月17日記(全国統一防災模試)
 電車に乗っていると「全国統一防災模試」という吊り広告を見ました。
 https://bousai.yahoo.co.jp/pr/201803/
 無料ということなので、トライすることにしました。一応、防災を本業
にしていますので、あっと言う間に満点を取ろうと思っていたけど、残念
ながら満点は取れませんでした。
 防災検定というものもあります(無料)
 http://bosai-kentei.org/index.php/top/


2018年3月17日記(労災とばし)
 
大阪労働局内で労災隠しで書類送検がありました。
 
http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/osaka-roudoukyoku/H30/soken/300314-ibaraki.pdf
 これは俗に「労災とばし」と呼ばれることもあります。
 労災隠しは、休業災害が発生したことを報告しないもので、出勤扱いと
して休業の事実を隠したりするものですが、「労災とばし」とは、労働災
害が発生した場所を偽って報告するものです。この案件のように下請け会
社で発生した災害を事実の通りに報告すると、労働基準監督官が元請け会
社に調査に入ったりして元請け会社に迷惑を掛けないように、事故が発生
した場所と別の場所で災害になったように報告するものです。労災とばし
で報告すれば、労災保険の療養費も休業補償も受けられ、元請けに迷惑を
掛けずにすむということを狙ったものです。
 これは違法なもので、なおかつ、悪質なものですから書類送検され、罰
金刑になるでしょう。今回書類送検されたのは下請けだけですが、元請け
が報告書提出にあたって、指示していたことが明確になれば元請けも書類
送検の対象になります。さらに、療養給付や休業補償請求は被災者本人が
請求するものであり、その被災状況の説明が事実と異なる場合は、被災し
た本人も労災隠しで送検されることもあります。
 被災者本人を含めて関係者が、口裏を合わせても、誰かがネット上に書
き込んだりして知れ渡ることもあります。
 今、森友学園事件が審議されていますが、誰が指示したか、誰が承認し
たかというのを同じように調査されることになります
 今の時代には隠し事はできないと思ってください。

                        ご安全に!

2018年3月10日記(受動喫煙防止)
 受動喫煙対策として健康増進法の改正案が示されました。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html
 厳しいという意見があったり、緩すぎるという意見もありますが、一般
的な事業所は屋内禁煙になるでしょう(専用の喫煙室を除く)。
 すでに喫煙室を設けている会社も多いでしょうが、今だにタバコ臭が気
になるところも多いと聞きます。これは喫煙室を設けただけでは解決する
ことは難しいです。なぜなら、肺の中のタバコ煙や衣類に付いた臭いのま
ま職場に戻るからです。喫煙室から出てエアーシャワーを浴びたり、数分
間、煙のないところでインターバルを取らない限りは防げません。実際、
喫煙室のスペースに苦慮しているのに、さらに、臭いを除去する部屋を設
けることは無理があります。その対策として、喫煙室の利用は加熱式たば
こに限定する方法もあるでしょう。愛煙家は加熱式タバコでニコチンの摂
取ができるし、嫌煙者も臭いに悩まされることも減るでしょう。


2018年3月10日記(埼玉 西川産業倉庫火災)
 埼玉県加須市にある西川産業の倉庫火災がありました。2階建て倉庫で
延べ面積は2万平方メートルが全焼しました。倉庫火災と聞いて昨年発生
したアスクル倉庫火災を思い出しましたが、1日で鎮火できたようです。
アスクル倉庫火災の経験から、重機で壁を壊しながら消火作業をしたこと
が早期鎮火につながったのでしょう。
 出火の原因は放火ということでした。放火犯はこの倉庫のアルバイトで
ストレス発散のために放火したということです。
 出火当時は無人とはいえ、段ボールに火を付けただけで2万平方メート
ルが全焼するというのは、延焼対策が不十分だったのかもしれません。ス
プリンクラーや炎検知センサーなどが必要だったのではないでしょうか。
 放火犯は21歳のアルバイトで、出火前数日間、無断欠席をしていました。
放火は犯罪ですが、その原因となったストレスについて調査し、対策を検
討しなければならないでしょう。社員にはストレスチェックが義務付けら
れていますが、アルバイトなど短期の従業員にも必要だと感じます。

                        ご安全に!

2018年3月3日記(墜落抑止用器具とは?)
 建設現場等の高所での作業で、防護柵を有する作業床が無い場合には、
安全帯を使用しなければなりません。日本では昔から胴ベルト型安全帯
が使用されていました(腰ベルトにランヤードやロープを付けてフック
を掛けて、墜落を防止するもの)。
 3月2日にパブリックコメント(意見募集)が公表され、胴ベルト型か
らフルハーネス型に改訂される予定です。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495170398&Mode=0
 その原案には「安全帯」を「墜落抑止用器具」に改めるという表記が
あります。なぜ名称を変える必要があるのでしょうか? 「フルハーネ
ス型墜落抑止用器具」と言いにくいし、判りにくい。「フルハーネス型
安全帯」でいいと思う。
 改正の背景には、胴ベルト型安全帯を使用していても、墜落時に胸が
締め付けられて死亡する例や、墜落の衝撃で内蔵を痛めて死亡する例が
あるということで、フルハーネス型に限定することは賛成しますが、名
称を変えることには抵抗があります。
 法改正後も多くの会社では「安全帯」という呼称を使うでしょう。一
般化した名称と法令の用語が異なるのは望ましくありません。
 施行日は平成31年2月1日の予定ではありますが、大筋が変わることは
ないと思われるので、安全帯を購入・更新する場合は、フルハーネス型
にしてください。
 また、改正の中には特別教育の実施が定められました。施行はまだ先
ですが、保護具を変える場合など作業が変わる場合は、安全衛生教育が
義務付けられているので、実施していただく様お願いします。

2018年3月3日記(新幹線台座亀裂)
 昨年12月、のぞみの台車に亀裂が入り破断寸前になったことは衝撃的
でした。当時はなぜ? と考えていましたが、今回、原因が報告され、
思わぬ原因だったため、またも衝撃を受けました。
 原因は台車の軸バネ座に溶接する際に平良にするために削ったという
ことでした。強度を保つために、板の厚みが定められるものであり、そ
れを削って薄くしたら強度が確保できないことは、誰もが理解できるは
ずなのですが、なぜこのようなことが発生したのでしょう。図面通りの
製品でなかったら(寸法違い)、再加工させる(返品)が当然の流れで
す。
 原因は特定できましたが、なぜ、「板厚を削ろう」という判断になっ
たのか、なぜ、誰も問題と思わなかったのか、なぜ、それが続けられた
のかを検証しなければなりません。

                        ご安全に!

2018年2月24日記(過酷研修の賠償命令)
 この時期には、新入社員研修の検討をしている会社も多いと思います。
 太陽光発電設備のサニックスでは2013年に13日間の新人研修を行いまし
たが、その研修の中には、24kmを5時間以内に歩く訓練がありました。
もし、これで5時間以内に完歩しなければ、その本人だけでなく、班の全
員が正社員になれないと言われ、鎮痛剤を飲みながら痛みに耐えて完歩し
ましたが、男性の右足の膝に障害が残り、男性は翌年に退社して労災認定
も受けました。さらに、男性は過酷な新人研修で障害が残ったとして会社
に2200万円の損害賠償を求め、2月22日の裁判の結果、会社に後遺症によ
る遺失利益および慰謝料として1592万円の支払いを命じました。なお、男
性は48歳で体重は101キロあり、通風の持病があったようです。
 事業者には雇入れ健康診断を実施する定めがあります。この雇入れ健康
診断には、雇入れた労働者の就業制限を判定する目的がありますが、過酷
な歩行訓練に適しているか判定をしているでしょうか。もし、産業医が毎
日5時間かけて24Kmを歩く訓練を知っていたら、研修の対象から外す指
示ができたかもしれません。報道には雇入れ健康診断に関するものはあり
ませんでしたが、産業医は通常の勤務形態についての就業判定をしたと思
われます。
 新人の精神力を鍛えるプログラムを入れることは良いのですが、通常勤
務より負荷をかける新人研修プログラムであれば、雇入れ健康診断の結果
の判定については、通常勤務と導入訓練の両方の就業判定が必要になりま
す。
 また、ハードなプログラムがある場合には、健康診断だけでなく、体力
測定も実施する必要があるでしょう。

                        ご安全に!

2018年2月17日記(高齢者の問題)
 先日、ある方から相談がありました。
 「うちの会社で再雇用している社員に認知症の疑いがある。とても危険
なので(仕事のミスが重大な労働災害につながる可能性がある)、辞めさ
せたいけど辞めさせられない。どうしたら良いでしょうか」
 職場には、育ちも環境も違う人達の集団ですから、チームワークを乱す
ような人が居るものですが、事故が起こるようなことがあってはなりませ
ん。しかし、その人にも生活がありますし、辞めさせることは簡単にはで
来ません。本当に難しい質問です。
 現場の職長の希望は、若くて元気な、はっきり意思表示をする従順な社
員に来てもらいたい。しかし、現実的には再雇用や高齢者の方を採用する
ことも多くなります。一番に考えなければならないのは、適正配置です。
作業に人を合わすのではなく、その人の優位な特性に適した業務を与える
ことです。しかし、現実的には、作業に人を合わすことも多いものです。
 現場を預かる者の立場では辞めさせたい。しかし、現実は難しいと思い
ます。
 高齢化社会はどんどん進みます。働いて欲しい人材と、雇う人材のギャ
ップは大きくなる可能性があります。
 高齢者なら、作業速度が遅いとか、文字が見えにくいなどについては、
ある程度対応できますが、認知症があって、思い込んだり、あいまいな記
憶で作業してもらうと多くの人を災害に巻き込む可能性もあり、放置でき
ません。
 今年、1月9日、前橋市では85歳の男性が通学中の女子高生2人をはねる
事故がありました。運転手は物損事故を何度も繰り返し、家族が免許の返
納を勧めていた最中の事故でした。
 事故が起こってから、その人の仕事を取り上げても何も解決しません。
事故が起こる前に対応する必要がありますが、本人は働く意識がある場合
が多いので、解雇も困難です。
 その場合は、多少のミスでも職場でフォローできる職場に配置転換する
ことが良いのですが、ミスを容認できる仕事は限られています
 認知機能テストを行い、本人や家族に納得してもらって、退職してもら
うしかありません。しかし、これらは、職長や職場でできることではあり
ませんので、会社の就労プログラムに組み込む必要があります。人事部門
や産業医等も検討に加わるべきです。
 また、職長が高齢者を抱えて困っていることが上層部に伝わらないとい
うことも組織として問題があるでしょう。
参考
 長谷川式認知症スケール
 https://info.ninchisho.net/check
 警察庁の認知機能検査
 https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html
                        ご安全に!

2018年2月10日記(労働基準監督官は逮捕権がある)
 泉大津労働基準監督署が最低賃金法違反の疑いで、インターネット関連
業者の代表を逮捕しました。
 
http://osaka-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/osaka-roudoukyoku/H30/soken/300208-izumiotsu.pdf
 「労働基準監督署が逮捕」というのは驚く人も多いかもしれません。あ
まり例がないことですが、労働基準監督官には逮捕権があるので、必要と
判断した場合は逮捕になります。今回の事案では、再三の出頭要請に応じ
ず悪質であると判断され、さらに証拠隠滅のおそれがあったそうです。

 
2018年2月10日記(小学校の制服)
 銀座にある中央区立泰明小学校ではイタリアの高級ブランドであるアル
マーニの制服を導入することになりました。正しくは制服ではなく、標準
服なので着用義務はありませんが、実際にはほとんど全員が購入・着用し
ているため、制服と同じものです。そのアルマーニ制服は一式8万円とい
う高額なので驚きます。
 私が小学校の時には、破れたらお母さんがツギハギしてくれていました
が、アルマーニにツギハギする訳にいかないでしょうから買い替えが必要
になるし、成長期ですから、6年も使えません。3回から5回は買い替えし
なければならないかもしれません。
 さて、話は変わりますが、仕事の制服はどうなのでしょう。仕事の制服
は会社が貸与することが多いので、あまり問題になりませんが、短期採用
などでは私服で作業させることもあります。会社にもいろいろ事情がある
でしょうが、自由に私服を着用させることは避けて欲しいです。
 たとえば袖口が緩かったり、シャツの裾が長いと機械に巻き込まれると
大きな災害になります。
 私の経験上、一番問題だと思ったのは、スリムなGパンでした。ピチピ
チのGパンで、「あれで膝が曲がるのか?」というものでした。膝が曲が
らないということは床に置いてある荷物を持ち上げるために膝を曲げるこ
とができず、腰を曲げて持ち上げるので腰痛のリスクがあります。
 私服で作業させる場合にはどのような服が適しているか指導することが
必要です。
 ちなみに、安全靴、安全帯、ヘルメットを社員に買わせる会社もあるそ
うですが、中古品の安全帯や10年以上使っている安全帯などは衝撃に耐え
られないかもしれません。

                        ご安全に!

2018年2月3日記(洗濯機の閉じ込め)
 1月27日堺市で5歳の男児が洗濯機の中に入って死亡するという事故があ
りました。ドラム式洗濯乾燥機に子供が閉じ込められて死亡する例は過去
にもありました。2015年には東京都青梅市で起こり、海外でも事故例が多
く発生しています。
 現在市販されているものには、チャイルドロックや閉じ込め防止機能が
あります。チャイルドロックは、子どもが勝手に開けないように、扉を固
定してしまうもので、閉じ込め防止機能は、閉じても、中から押せば開く
ものです。
 日立製作所 チャイルドロック・閉じ込め防止機能
 http://kadenfan.hitachi.co.jp/manual_movie/wash/bd-s8800/movie/12.html
 これらは有効な対策ではありますが、通常の洗濯が終われば、設定をし
て、再度洗濯する時には解除しなければなりませんので面倒です。1月27
日の事故の家ではチャイルドロック付きの洗濯機だったが、チャイルドロ
ックは無効になっていたという報道がありました。
 事故防止に有効な方法があったとしても、面倒な操作があれば実行され
ないということです。
 私が現場を巡視すると、グラインダー作業の際に保護メガネを着用して
いない例を見ることがあります(多くの場合、保護メガネ着用を定めてい
ます)。これも目に異物が入ることを防止するための有効な方法ですが、
“今まで発生していない”とか“面倒だ”ということで保護メガネを使用
されないことが多いようです。
 保護メガネは様々なリスクから目を守るものであり、グラインダー作業
に限らず、軽作業を含めて、全員が常に保護メガネを装着することが有効
だと思います。
 洗濯機の話に戻りますが、「体感教育」をしたらどうかと考えてみまし
た。子供に中に入ってもらい、中から開けられるかを体験させ、出られな
いことが判ると、決して入ることはないでしょう。しかし、問題は、「中
に入ると出られない」ことを学習できる知能レベルに達しているかという
大きな問題がありました。また、閉じ込め体感教育の最中に扉が壊れ、中
からも外からも開けられないという危険もありますので、お勧めできませ
ん。もし実施されるなら、万一に備え、扉をこじ開ける工具を準備してく
ださい。

                        ご安全に!

2018年1月27日記(暗黙のルール)
 先日、全日本卓球選手権の決勝戦をテレビで見ていました。女子では、
伊藤美誠選手が最年少3冠(シングル・ダブルス・混合ダブルス)なるか、
男子では14歳の張本智和選手が最年少記録を更新の期待がかかる試合でし
た。結果はご承知の通り、伊藤選手が3冠、張本選手が最年少優勝をしま
した。その中で、女子の決勝戦の3ゲーム目では伊藤選手が10対0と大量
リードしてサーブをする前に、テレビの解説者が「次はサーブミスをする
でしょう」と言うと、本当に伊藤選手がサーブミスをしました。これは卓
球界の暗黙のルールだそうです。11点でそのゲームが決まるのですが、11
対0で勝ってはいけないという不思議な暗黙のルールです。過去には、福
原愛選手が中国選手を相手に11対0で勝ってしまい、相手選手に謝罪する
ほど、重要なルールだそうです。野球でも大量リードの時には盗塁をして
はいけないなどのたくさんの暗黙のルールがあるものです。
 皆さんの職場ではそんな暗黙のルールはありませんか?
 もしかしたら、上司より先に帰宅してはいけないというとんでもないル
ールがあるかもしれませんね。
 暗黙のルールは作業を管理する側から考えると厄介です。ミスをした人
が「聞いたことがない、知らなかった」と答えるかもしれません。これは
管理面の不備につながります。
 逆に「ルールがない(個人の判断)」というのもあるでしょう。たとえ
ば、職場内は帽子を着用するルールがない、個人に任せている。または、
騒音管理区分1の作業場で耳栓着用は個人の判断に任せているなどがある
でしょう。危険に直接関係なければ、個人で判断しても良いと考えること
は正当な考えかもしれませんが、たとえば、キャビネットの下の書類を触
っていて、立ち上がった時に、頭を打つことがあるかもしれません。その
時に、帽子を着用していたら、頭を打っても切り傷にならなかったかもし
れません。あるいは騒音が不快だから、耳栓着用の指示がないけど、耳栓
をしていた場合、機械の異常音に気が付かなかったり、近くをフォークリ
フトが通る時の音に気が付かない場合も考えられます。しかし、騒音が不
快なのに耳栓を禁止するのも間違っているかもしれません。その場合は騒
音対策をしたり、リスクアセスメントで危険性を評価し、対策するするこ
とが必要です。
 暗黙のルールや個人の判断に任すというあいまいなルールは無くすよう
にした方が良いと思います。

                        ご安全に!

2018年1月20日記(労働安全衛生広報)
 労働調査会が定期刊行している専門誌「労働安全衛生広報」に1月15日
号から連載することになりました。
 http://anzen.chosakai.ne.jp/
 連載のテーマは、「なくせ労働災害!事故の型別防止対策」です1月15
日号は、その第1回で墜落・転落災害防止です。来月以降は下記の予定で
す。
 2月15日号:挟まれ巻き込まれ災害の防止
 3月15日号:激突され災害の防止
 4月15日号:動作の反動による災害の防止
 5月15日号:熱中症災害の防止
 6月15日号:転倒災害の防止
 7月15日号:有害物との接触災害の防止
 8月15日号:感電災害の防止
 9月15日号:火災の防止
 10月15日号:中毒災害の防止
 11月15日号:酸欠災害の防止


2018年1月20日記(2月14日の講演)
 
2月14日、公益社団法人大阪府危険物安全協会様主催の安全研修会にお
いて講演させていただくことになりました。テーマは「ニューマンエラー
を知り、事故を防止する」です。
 労働災害の発生の多くは人間のミス(不安全行動)が原因になっていま
す。「人間は間違える動物」とも言われます。誤字や脱字は大きな問題に
なりませんが、職場にはクレーンやフォークリフトやロボットなど、一つ
のミスが人命に関わることもあります。そのミスを防ぐためのポイントを
まとめて、講話させていただきます。
 日時:2月14日(水)14時~16時
 場所:KKRホテル大阪3階「銀河」
 参加費:無料
 参加希望の方は、FAX06-7507-1470
         (公益社団法人 大阪府危険物安全協会)
 申し込みのフォーマットはありませんが、所属、氏名、住所、電話、
FAX番号を記載し、上記協会までFAXで申し込みしてください

                        ご安全に!

2018年1月13日記(JR信越線 立ち往生)
 JR信越線では1月11日の夜から豪雪のため立ち往生するトラブルが発
生し、乗客430人が閉じ込められ、15時間にも及びました。中には座席も
なく、立っていた人もいました。幸い、トイレ・暖房はありました。
 JRは昨年12月の新幹線台車亀裂事故を受けて、「安全が確保されない
時は躊躇なく列車を止める」と陳謝していました。今回のことはどうなの
でしょうか。もし大阪であればすぐに列車を停止したでしょうが、雪国な
ので、雪の中を走行することは日常的であり、出発の判断はやむを得なか
ったでしょう。報道では、JR東日本の対応の悪さを書いてあるものが多
いのですが、安全を最優先と考えるところは何点か見られました。
①もし、乗客も雪かきを応援したらよかったのか?
 しかし、足元も悪く、暗闇の中で乗客が雪かきをすることは危険。
②もし、扉を開放し、隣駅まで徒歩で移動させたらよかったのか?
 しかし、暗闇で雪が積もっており、乗客が雪に埋もれる危険がある。
 また、暗闇で足元が悪い中を歩くと転倒の危険がある。
 このような場合は、自衛隊を要請するべきだったのか、列車の運行を止
めるべきだったのかは、私には判断できません。
 乗客が乗務員に対してクレームを付けることは、よく見られる光景です
が、乗務員はクレームを聞いている間は復旧活動ができませんので、乗務
員の手を止める行動は慎みましょう。
 今後、JRなどの鉄道事業者は、安全が確認できない場合は、停止を選
択することが多くなるでしょう。利用者は停止・遅れを想定して行動する
ようにしましょう。

                        ご安全に!

2018年1月6日記(2018年は?)
 2018年は第13次労働災害防止計画スタートの年であり、第12次労働災害
防止計画の死亡者数削減および死傷者数削減が未達に終わる見込みである
ことから、行政の取組も強化されることでしょう。また、ISO-45001の安
全衛生マネジメントシステム規格が公開される見込みです。法改正関係で
は安全帯がハーネス型に限定(例外規定もある)される見込みです。さら
に、東京オリンピック・パラリンピックまでに受動喫煙防止策が義務化さ
れるでしょう。

2018年1月6日記(交通事故)
 平成29年の交通事故死亡者数の発表がありました。平成29年は統計を取
り始めて、最小の3,694人となり、昭和45年の最大(16,765人)と比べる
と5分の1に近くなってきました。統計を取り始めたのが昭和23年で、この
年には3,848人が死亡しています。昭和23年は私も皆さんも生まれてない
時代ですが、3800人も死亡していたことに驚きます。当時の事故件数は、
21,341件で、死亡が3,848人ですから、致死率が高かったことが判ります。
平成29年は、事故件数が472,069件ですから、事故件数が20倍を超えてい
ます。それだけ、自動車の安全対策が進んでいるのでしょう。
 しかし、最小になったからといって決して喜べません。3,694人という
ことは、毎日10人が交通事故で死亡しているのです。
 労働災害の交通事故死亡者数は平成28年が218人でした。しかし、この
数は労働者の死亡者数であり、業務運転中に一般の方に死傷させる加害者
になる数は入っていません。運転には引き続いてご注意ください。また、
冬の間は、日没が早く、雪や凍結も要因になります。
 業務で使う車両については、経費的な問題でランクの低い車が多いのか
もしれませんが、自動ブレーキなど、ヒューマンエラーを回避する車両の
導入を検討いただきたいと思います。

                      
ご安全に!

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